SALON 夕舟  BAG/ACCESSORY   EXHIBITION* 或る一日2010  Profile  Contact

紡がれた愛 11/5

知り合いの方にインドの布を整理するから見に来ない?とお誘いをいただいて見に行ってきました。刺繍も

沢山あるからと聞いていたのですごく楽しみにしていたのですが、予想を上回った量と手仕事の繊細さ、、

何かに使えたら使って頂戴。と大量に分けていただきました。 私にとっては宝物のような布の山。膨大な

時間と人の手がかかった刺繍は本当にうっとりしてしまう。そしてじーーんとなります。婚礼の衣装は村の

人たち総出で手仕事をするのだそうです。皆で作る事に意味があるのだといいます。赤ちゃんのゆりかごに

使われていた布もおそらく吉祥紋が刺繍されていて、揺らす為の紐もついて本当に愛のなせる技だと思う。

これが愛しさを紡ぐということなんじゃないか?と紡がれた愛を目の前に沢山並べてじんわりとしています

今は手と首が痛く刺繍があまりできないのだけど、やっぱり私はこういう世界がとても好きなのだと再確認

ゆっくり、しっかり手を抜かずに手仕事をしよう。と改めて思わされる個展の11日前の夜。 私の作品も

インドの刺繍布のなかに何の違和感もなくとけ込んでいるのが嬉しく感じます。後少し楽しんでがんばろう

愛しさを紡ぐ 11/2

シェイクスピアという名のバラ。大輪に咲き誇ったあげく、ものの見事にバサッと一気に散っていきました

シャネルがカメリアを愛したように、私のバラも最後に印象的な時間をくれた。見事に咲いて見事に散った

美しい生命にあっけにとられ、しばし時間が本当にとまったみたいに動けなかった。一瞬のあいだに永遠を

見せたようなものすごく圧倒的な美しさ。それが一秒にも満たないような瞬間に起こって消えていった。 

人が生活の中で出会う美を表現しようと思うとき、それは美しいという言葉では少し足りなくて、哲学者の

鞍田さんは「愛しさ」なのではないかと言った。はかないもの、命のかけがえのなさに対する感情を愛しさ

というのではないかと。とても素敵な考え方。明日は星ヶ丘で哲学者の鞍田崇さんと映像の作家の川根さん

と私の三人でトークイベントがあります。まったく異なる世界の3人。「愛おしさを紡ぐ」をテーマにして

のんびりとお話会を開催します。お時間ある人はのぞいてくださいねー。私はどう愛おしさを紡ごうかな。

 

心星のセレナーデ 10/20

ようやくDMができました。今夜からまた宛名書きの楽しい時間。個展の作品は順調に進んでいて、日に日に

円が強く美しい形を成していきます。今は「作品と一心同体になっていること」ただそれだけを心において

縫う時間が続いています。だからそれ以外の時間は私、ぽか〜んとなっているかもしれません(笑)   

円と縁 10/9

円を糸で描き始めて今で36個。100個の円を描きます。これはもう祈りです。それ以外の何ものでも

ないのです。円を描くのは、禅の円相を自分の手仕事の中で体得しようと決めたから。禅のお勉強はおそ

らくもう小さい頃からの仏縁で。幼少のころから茶道のお稽古をする中で聞いた禅のお話。高校生くらい

になってからは「人は何故生きるのだろう。。。」とか人を取り巻く世界にある宇宙感などなど、、、、

そんなことばかりを考えて過ごしていた妙に混沌とした学生時代でした。そこから今でも何も変わらずに

「生きる事」に真剣な毎日です。100個というのは、今まで果たせずにいた亡き師匠との心の約束で。

今回の個展はなんだか作家として新たな境地にしっかりと根を張るための大切な時間になりそうです。

11/16−27まで 中崎町tentoten gallery(テントテンギャラリー)にて。どうぞお楽しみに!!

なんだか自由で 10/4

とても楽しくなってきました。小さな布を組み合わせている間に、なんだかとても自由な気分になってきて

世界は広がるばかり。どこへでも行ってしまおう!とばかりにコラージュに没頭して楽しんでいます。最近

「解放」というのが私のキーワードで、何者にもなろうとせず、ただ風にまかせるように、自然に生まれる

ものをただ自然なままに形にしてゆく。無理に変えようとせず、意味を見いだそうとせず、ありのままで。

union 結束 9/25

お客様からのオーダーで淡いパンジーを沢山作って束にしました。一つ一つの色はやわらかいのですが

集まるとけっこうしっかりとしたインパクトで目を惹きます。 お客様のお仕事は沢山の人物やものと

出会い、伝えていくような印象でしたので、やわらかな気持ちで物事が繋がっていきますように祈りを

込めてお届け。刺繍を刺しながら私もやわらかな気持ちにさせていただきました。パンジーの花束。 

夜空を描く 9/22

鞄をのぞくと宇宙があった

夜空のような星を描いたり、一つの円に宇宙を見たり、今の私はとても大きなところにいて、とても細かい事を

しています。「神は細部に宿る」という言葉が好きで大切にしていることなのですが、まさにそんなかんじ。 

風にゆれる愛の花 9/15

作品に没頭する日々。私らしい愛の花を探している。この間見た雪の雨みたいな、天国から届けられたような

ゆったりとした愛の花が作りたい。今感じるのは、風にゆれてサワサワととても静かな黄金の雨のような花。

このところの私はとてもザワザワとしている。だから、いらないものを洗い流して軽くなってサワサワと風に

吹かれてゆったり揺れていたい。そう思いながら一つ一つ花を作る。力を抜いてただ無心に。大切な時間。 

作り始めると眠れなくなる。とうとうまたこのサイクルにきてしまったか。。。と思う。個展の作品を作ると

或る時点で作る脳にかわってしまう。睡眠も食事も後回し。そんな生活は良いわけがないのですが、作る人の

サガなのでしょうか、、、。もう少し作ったら形が見えてくる、と思うととまらなくなってしまう。でも最近

少し自覚症状のない疲労が突然やってくるので、今日はこのへんで作業はやめて眠る事にします。また明日。

まず布を作るところから 9/13

個展の為にこつこつと。 今まで溜め込んできた端切れを使ってこつこつ縫いつなぎ布をつくっています。

端切れの山は好きな物が集まった集合体のようです。新しく作っているけれど、使い古したような風合いに

して古い時代の手仕事のようなイメージに仕上げていきます。これを鞄にします。作りたい意欲は満々なの

ですが、今日はもう手がついてきません。 小さな端切れが沢山集まって一つの世界を構築していくことは

星が一つ新しく生まれる事と似ています。小さな塵や欠片が引かれ合い集まって一つの形を成していきます

私の手でつないでいく布は選んでいるというよりも、そこに集まりたいから引かれ合うような不思議な感覚

で作っています。こつこつこつこつ。今は日々それしかなくて、手と体が許す限りは縫い続けています。 

雪の雨 9/5

目を開くと目の前に雪のような雨が降っていた。静かにしんしんと降る雪のような、光が降ってきたような

音のない雨だった。やわらかく降り注ぐ雨は綿毛のような軽さをまとう。太陽の光の中でおだやかに煌めき

神様から全部ゆるされたような、世界に抱擁されたようなやさしい雨だった。その雨の時間はほんの一分に

みたなかった。しかし私の五感はとてもゆったりと開かれていたので、その夢のような光景にまるごと包ま

れてとても安らかな気持ちだった。愛が降り注ぐときというのは、こういう感じなのだろうか、、、、、。

青の刻の鞄 9/2

一日という時間の中にはとても沢山の光の風景があって、一つ一つがその瞬間を永遠にとどめておきたいと

思わせてくれるような切ないほどにやさしい風景に見えてしまう。そんな風に感じられるとき、自分の心が

おだやかなのだということを知る。心が波だっているときには、残念ながら私には美しいものは何も見えて

いない。平常心が大切だというのは、そういう事なのだろうと思う。心を鍛えるというのはきっとそういう

フラットな状態を常に保てるように、ちょっとしたことで何にでも左右されないような心にすることなのだ

ろうと思う。今の私はなかなか良い状態で沢山のものからインスピレーションをもらっている。ウレシイ。

そうそう。9/12の満月の夜、星ヶ丘の草原で久しぶりに七重ママの月夜のバーを開催します。夕暮れに

クラシックギターの素敵な演奏もあります。ぜひ遊びにきてください。18:00 - 21:00(参加費2000円)

夜明け 8/22

今の今を生ききる。そんなことばかりを考えています。自転車で30分の自宅までの道すがら自分の思考を

探っていました。90%以上が今ではないことを考えているのです。自転車をこいで風を切っている自分の

肌にどんな風に風が当たっているのか、どんな匂いや夜の色が私を包んでいるのか、、、、そんなことなど

おかまいなしに、恋人との次のデートには何を着ようか、明日は何時に出掛ければ都合がいいのか、帰宅し

たらマッサージをしよう。。。などなど少しさきの未来のことばかりを考えていて、今の時間をすっとばし

生きているのです。人間は不思議な生き物です。昨夜は小林秀雄さんの「ゴッホの手紙」を読んでいました

人の頭の中にはいつも何かしらの狂気が潜んでいて、暮らしの中では普段それはあまり動き出さないものの

芸術家が何かを模索し始めるとそれはザワザワと、そしていずれはどろどろとした渦となって暴れ始める。

私はいつもその瞬間がとても怖く、しかしそれが動き始めない限り何も私の中で始まらない事を知っている

どろどろとした狂気を最終的に純粋な形にするには、やはり作るしかない。思考を停止させるには作るしか

ない。それは夜明けに良く似ているとふと思う。夜は闇の中にさまざまな思惑を隠して夜を全うして、毎日

新しい朝へと一日をゆだねていく。どんなに恐ろしい物が潜んでいても、朝はとても静かに清澄に始まる。

夜明けをむかえるために、私は今しばらくは夜を過ごさねばならないのだと観念する。今の今に集中して。

ideeの泡」という名の鞄  8/8

小さなウエストバックです。イラストを描いている女性のご注文鞄。細かい和柄模様で独特の繊細な世界を

描く人。彼女の絵を見ていると小さな小さなアイデアの泡がぽこっぽこっと湧いて、それがくっついていき

一つの作品になっていくような雰囲気を感じます。お誕生日の記念にということでオーダーいただきました

ふわふわとしたものと、キラキラとしたもの、はっきりとした色、、、それが鞄に込めるキーワードでした

彼女の絵の中から、彼女が着る着物からも「赤」を思い浮かべていましたので、それと相対する綺麗な緑を

使って少し民族的で、でもキラキラと光を放つような楽しい鞄にしました。先日鞄を手渡したときの彼女の

表情がわすれられません。本当に愛しそうな、泣きそうな、嬉しすぎて感情がストップしたような、とても

素敵な表情で「ありがとう」と言われました。続けていてよかった。と本当にそういうときはこちらも泣き

そうな気持ちになります。オーダーメイドのお仕事はそうやって一人一人の心に届くように心を込めます。

心の中心にある星  8/3

個展のための準備で言葉を探していたら「心星」という言葉にであった。北極星ポラリスのことです。

いつも真北の天に輝く小熊座の二等星。周りの星があたかも北極星を中心にして回っているように見え

るので、星空の中心にみたてて心星というそうです。 道に迷った旅人、大海原で途方にくれた船人も

空を見上げて道しるべにした星。私の心の宇宙にも心星がありますが、それは天空と同じように曇りの

夜には姿をくらましてしまうし、心が澄み渡ればはっきりと向かう方向が見えてきたりもするものです

どんな仕事をしていても、どんな表現の活動をしていても、心が雲に覆われ見えなくなる事はあります

そんなときに、すーっと一筋の透き通った風を吹かせるような、そんな存在でありたいと思った夜です

磨くということ 8/1

午前四時 昨夜から一睡もできずに本を読み続けている。「語りの宇宙」山口昌男著を読み始めたらとまらず

メタファーについてやらこんがらがってくるような難しいことも沢山書いてあるけれどインタビューや人と人

との語り合いのことがとても面白く編集されている。インタビュー集というのは活字になっても人の息づかいが

伝わって来て話を聞いているように楽しく読める。途中で少しおなかがすいてしまったので、とても久しぶりに

タマネギのお味噌汁を作る。この日記でも何度となく書いているけれど、眠ることができずに迎えてしまった朝

自分のためにタマネギが沢山入ったお味噌汁を作ることがある。それは失恋して落ち込んだ朝が多かったけれど

今日はそういうことではなく、作る事と書く事と学ぶ事に夢中になりすぎてオーバーヒート気味の頭を冷ます為

そして愛をじっくり感じながら分かち合っている恋人に早く逢いたいなと昨夜の電話の会話を思い返しながら。

キッチンは次の作品展のための資料本とメモによって書斎と化している。家全体が作業場になりつつあります。

一人静かにキッチンに立ちタマネギをスライスして、煮干しで出しをとり、沖縄にいる栄養士の友達にもらった

天然だしをたっぷり入れる。先日友人夫妻の家にお邪魔したときにお土産にもらったジャガイモも一緒にいれて

愛のつまったお味噌汁を作る。今朝は少し薄めの味付けで。お味噌汁を作っているあいだに、シルバーの食器を

磨き始める。今の家に引っ越して来たときに、一人でする食事が苦手な私ができるだけ無雑作な食事にならない

ようにと少しだけ買い集めたシルバーの食器。ほったらかしになって変色していたのが気になっていたのです。

一年半近く私と食事を共にしてくれた食器に感謝をこめて丁寧に磨いてあげると、ぴっかぴかになり安心する。

そして「磨く」というのは、溜め込んできた汚れや不必要なものを一度丁寧にぬぐい去ることが大切なのだと

気がつく。今の私はたぶんちょうどそんな作業の真っ最中なのだろう。ただいま磨きをかけております(笑)

最後の紫陽花と色即是空 7/20

11月に作品展をすることにしました。今はそれにむけて日々勉強です。ゆっくりと作る意欲や気力がもどり

何かが見えかけたような、手がかりをようやく見つけたような夜。いろいろな本を読みあさっている時、ふと

「色即是空」をもう一度学び直したくなり、般若心経の本を読み始めました。美とはそれになりきらねば現れ

ない。美とは何かなどと考えているようでは、いつまでたってもそこに到達できない。そんなことを改めて

思い、今度の作品は作る事に没頭し、「もの」そのものになりきるような作り方をしっかりと実践したい。

そういう境地が今の自分に足りないことなのだと痛感する。知より行。最後の紫陽花はしっかり最後の色を

惜しむ事なく保っている。私も今の自分の色をしっかりと見つめ、愛しもっと深くへと邁進したいと思う。

 7/11

本当に心から愛する人ができたとき、伝えたい事はうまく言葉にならず、相手を楽しませたかったはずなのに

心とはうらはらに思考回路は停止して心ない気まずい時間になってしまう。 本当に心から愛するとき、何故

いつも通りになれないのだろうか。素直になれないのだろうか。頭に描いた美しい華は白いサテンでスルスル

形になってくれるのに、作品作りとは違って私はなかなか愛と仲良くなれない。愛するということは、自分が

これから乗り越えるべきことを学ぶことなのだとふと思う。私には今できていないことが沢山あって、そんな

小さなことを一つ一つ積み重ねたい。自分自身が長く付き合って来た性格を少し変えたいと思うとき、直面し

なければならないことも沢山見えてチクリとした痛みが伴った。それはサナギを破って羽根を開く蝶のように

殻を破ることにすぎない。それを原動力として私はまた作りたいと思えた。愛を学ぶことで生まれるものを。

久しぶりの青い蝶 7/6

8月の花嫁さんのためにヘッドドレスを製作中です。サムシングブルー(何か青いものを送られた花嫁は

幸せになれる)を込めて青い蝶の羽根を重ねてコサージュのようなふんわりとした花のようなものを作り

静かに華のあるヘッドドレスにしようと思っています。ブライダルのお仕事をいただくことが最近増えて

繊細だけれどゴージャスな世界はやはり作っていて心が躍ります。既製品では叶えられないお客様の思い

を一緒に叶えられたら素敵だなと思い心を込めて制作しています。   そういえば、最近日記の言葉が

明るくない。。。と親しい人に叱咤され、そうかもしれないなあと反省です。更新もできてなくて読む人

減ってるだろうなあと寂しくなり、それでも思いつく言葉があんまり面白くないのです。今自分のなかで

ちょっと面白いことといえば、頭の中でずっとTRFのEZ DO DANCEが流れていることで、サビのとこだけ

エンドレスです。そして盛り上がってくると一人飛び跳ねている始末です。。。。そんな毎日なのです。

あ、そういえば昨日は夕焼けの色に世界が染まっている中を帰宅しました!! 川の水ですらやさしい

オレンジ色に染まっていたのです。きっと自分も同じ色になっているのだろうと夕焼けに浸されるように

少しだけしんみりと歩いてしまいました。そう、しんみりとしてしまうのです。このところは。。。。 

6/17 ゲンズブールと袋物の本

写真は鎌倉文学館の敷地内にあるトンネルです。私はこういう小さなトンネルになった場所がとても好きです

大山崎山荘にもありますね。トンネルに入る前とそこを通り抜けるときと通り抜けた後と。。。3度心が踊り

振り返ってもう一度堪能してしまいます。トンネルの中はいつも少し異次元にいるような気がします。今回の

旅はとても愛に満ちた旅で、終日心は安らかな穏やかさにみたされて脳内思考停止状態が続いていましたが、

この旅をきっかけにして「動く」スイッチが入りました。そして久しぶりにレイトショーで映画をみました。

「ゲンズブールと女たち」は昨日上映している事を知り、なんと今日が最終日だったので仕事が終わってから

外で一人食事をして(生ビールと温泉卵の冷たいぶっかけうどんという渋いメニュー)のんびりと切り替えて

ゲンズブールを堪能しました。映画そのものは特に良いと思ったわけではなかったのだけど、あの寂しい魂の

男とひととき寄り添えたような不思議な余韻のなかで帰ってきました。劣等感や自己核となるものの喪失感は

大きければ大きいほどそれだけその人に陰を作るけど、それ故にわたしはその部分を深く愛してしまう。自分

をそんなふうに愛せたらもっと自分にやさしくなれるのに。。とも思う。そして「心惹かれる」ということは

良いものとされるものに限らないのだと改めて思う。理屈じゃないのだ。作品も然り。作品への感じ方は人に

よって違うのだし、作品の愛し方も人それぞれなのだろうなと思った。その作品に寄り添いたいから手に入れ

たいと思う、そんな作品が私にとって作りたいものなのだろうな。少しずつ心を開くような日々。そして今日

袋物の本を手に入れました。明治、大正、昭和の袋物の本。私はそこから逃げようとしていたのかもしれない

とふと思いました。鞄を作る事が決まったことのようながんじがらめな自分が嫌で離れようと必死だった。 

でも、今のわたしが見つめる袋物でいいんじゃないか?とやわらかな心で問いかけてみる。答えはないけど。

旅へ 6/9

あまりに自分の中がからっぽになっているので、旅へでてきます。生み出す力やイメージする力が

全くなく、ほんとに空っぽです。次へ進むためのステップなのだろうと思います。新しい事や心に

じんとくるような体験や感動を沢山積み重ねて、またエネルギーの充電ができたころ新しいものが

生まれるのでしょう。「どうして作れないのだろうか・・・」としばし呆然とした日々でしたが、

理由は簡単で、私の中にあったものが全て出きってしまったので、空っぽになったからでした。 

愛に包まれて、自然に囲まれて、大きく羽根を広げて深呼吸をしたら新しい空気も入るでしょう。

そんな風に思い、のんびりと旅をしてきます。今日は夜明けの鳥の声とともに言葉を綴りました。

t

「明けの明星」という名の鞄 (↑クリックすると全体がみれます)

ようやく少し元気になってきて、体の調子も整ってきました。個展のあとは毎回熱を出していたのですが

今回は星ヶ丘だったからか、もしくはすぐに仕事があったからか、そこまで体調を崩さずにすみました。

11年目のお仕事として、新たな気持ちで作ったのは大親友から頼まれたアダムとイブのボートの鞄。 

いつも私のことを大きく見守ってくれている彼女からのオーダーは「日常を少し離れられるような神秘的

な気持ちになれる鞄」でした。いつもは優しい色を身につけている女性ですが、なんとなく今回はハッと

するような色を使ってあげたいと思い、鮮やかなブルーのドレープをゆったりしなやかにつけました。 

色というのは面白いもので、はっきりと目を惹くような色だとしても、途方もなくやさしく女らしく思え

ることもあるのです。組み合わせによって本当に自由自在。私はそれが楽しくて仕方ないのです。この鞄

あっという間にできあがりました。親友への鞄ということもありますが、オーダーメイドというお仕事の

根底にある「お客様と作り手との共同作業」ということが、11年目に入りしっかり私の根っこになった

という気がしました。これが私の仕事なんだという意識がはっきりと芽生えた瞬間でした。これからまた

気持ちを新たにして、自由な精神でお客様の生活に寄り添えるモノ作りをしていこう心に誓いました。 

太陽の踊り。踊りきりました 5/27

個展が無事に終わりました。星ヶ丘まで足を運んでくださったみなさま、本当にありがとうございました。

まだ言葉が綴れるほど心が落ちついていません。またゆっくりと心を復帰させて日常の生活に戻ります。 

夏休みのような午後 5/17

星ヶ丘の風は本当にやさしい。夏休みの子供のようにのびのびと、そしてぼんやりと過ごしています。

先日はNOBUさんのうどん夜話。夕暮れ、ソーイングテーブルは私をイメージして紫と黄色のパンジー

の花がちりばめられました。おつまみのピクルス。NOBUさんの七重うどんは見た目は真っ白でお花が

美しく飾られ、中は真っ赤なソースが絡められているというおうどんでした。絡められたソースも肉系

で作られたソースではなくて魚介ベースのソースだったり、ホワイトソースはあっさりとおうどんにも

馴染むように作られていたり、計算されつくして出来上がったおうどんで胸がいっぱいでした。幸せ。

誰かを思って心を尽くす。おもてなしの基本ですが、NOBUさんは心底それを楽しんでいて素敵だなと

思います。相手を楽しませるまでの途中で、ちゃんと自分が楽しめる人。しかも思いっきり楽しめる。

いつもそんなふうでありたいです。今日は個展の中休み。また明日からみなさまをゆったり迎えます。

「太陽の踊り」展  始まりました。5/11

雨の降る中、とても静かに始まりました。作品作りで高ぶった気持ちがようやくあたたかい雨に癒され

静かにおだやかになっていきました。この2ヶ月ほど、正直言って本当にしんどかったです、、、、。

自分の周りでいろんなことが起こり、心も揺れに揺れて、体も壊れ作品が思うように進まなくて(笑)

でもようやく展示が形になり、言葉も私の手を離れてゆったりと遊んでいるように感じます。軽やか。

小さな作品が多いので手に取って触れて、開いて、ゆっくりと堪能してください。

雨の星ヶ丘。ソーイングテーブル前の新緑写真をおまけ。のんびりと息抜きをしにいらしてくださいね。

毎日星ヶ丘の青々とした自然に癒されながらゆったりお待ちしています。22日の最終日イベントはまだ

空きがあるようなのでお時間ございましたらご予約お待ちしています〜。ゆっくり語らいましょう〜。 

羽根の修復 5/2

気がついたら五月になってました。個展まであと少しです。今日は詩の雑誌「ボタンとリボン」のための

撮影で関東から撮影隊が工房まで来てくれました。気心しれた人達なのでイメージカットをじゃんじゃん

撮影してもらい、お話をしながらとても楽しく豊かな気持ちになれる時間を過ごさせてもらいました。 

羽根にまつわる詩を書きました。詩と写真が並ぶのが楽しみです。6月末くらいに出版されます。詩とは

いえないけれども、ふと思った物語を少し載せてもらいます。どうぞお楽しみに。 作品作りはなかなか

進まず心が折れそうになってますが、今日は撮影のあと少しゆったりと過ごせたのでお休みを頂いたよう

なリラックスした気分になれました。今からまた制作です。できるところまで、じっくりと作り続けてみ

ようと思います。一つの物語がもう出来上がっていて、その世界のなかに包まれてしまうような作品展。

かけがえのないもの 4/18

かけがえのないもの。というのは何ものにも変えられないものという意味で使ったりするけど、かけがえ

ないと思えた瞬間というものは心の中では一生変わらない大切なものとして存在してゆく。先日の早朝に

私はかけがえのない師匠と永久の別れをすることになりました。急な事でその衝撃も大きく、未だに実感

できていないのですが、一ヶ月前に会って話をしたとき今までとは少し違う、濃くて穏やかで安心するよ

うな時間を過ごしました。その時、師匠は「ナナエちゃんは太陽なんだからさ」としきりに言ってくれて

いて、その言葉は私の中でもう消えない宝となりました。心の整理がつくまでどれくらいの時間がかかる

のか検討もつきませんが、最後にいただいた師匠らしい言葉をしっかりと自分の柱にして作り続けようと

思っています。私の刺繍した太陽はふんわり笑ってます。私の太陽はこんなかな。と一人にんまり。  

始めの気持ちを今も大事にしたくて。4/9

個展のDMをようやく郵送します。今回はデザインはもちろんのこと、手作業で印刷をかけました。どうして

そこまで大変なことをやるんだろう・・・と我ながら???なのですが、おそらく個展をする際にはいつでも

活動を始めた当初の気持ちを忘れないように。という思いなのです。10周年にあたる今回の個展はなおさら

そういう気持ちをしっかりと忘れないようこれからも進んでこうという決意と共に一枚ずつしっかりと折って

いきました。手のひらを開くように、心を開くように、、、観音開きのDMです。貴重なものですから見つけ

たら忘れずに一枚お持ち帰りくださいね(笑) さてと、これからまた宛名書きをひたすらしてきますね。 

花歌のための布衣 4/7 (写真をクリックすると全体がみれます。)

桜と共に旅をする歌唄いのために体を包むような布衣となるストールをつくりました。今年10年目となる

桜ツアーの旅にでるOra Noaさん。彼女と出会ったのは夕暮れの星ヶ丘、ソーイングテーブルの中でした。

今年の桜ツアーはソーイングテーブルから始まり、そして最後にまた私の個展でソーイングテーブルにて

歌ってもらい締めくくりになります。約2ヶ月の桜ツアー。旅の安全を祈り、そして彼女がゆったりした

気持ちで歌う事を楽しんで旅することができるように祈りを込めて。背守りも縫い込みました。昔子供の

着物に母親が健康を祈って襟の背中部分に背守りを縫ったそうです。私もそれを縫ってみました。桜の花

の花びらに刺繍をして。一人で活動を続ける者同士だからこそわかることも沢山あり、何だか人ごとには

とても思えなくて、お互いに心から自由に楽しみながら5/22を迎えられたらいいなと思っています。

これは小さな手帖です。4/2

ソーイングテーブルでの作品展のために小さな手帖を作っている。一つの短い物語を包み込んだ手帖です。

できる限り沢山の物語を作って、沢山の手帖を並べたいなと思っています。 写真の手帖は大好きな夫妻の

営む生活風景からできた物語を包みました。 「手のひらを開く」がテーマの今回の作品展。夫妻のそばに

いつもある白い貝殻を図案化していると、ちょうど手のひらを開いた形になっていて、貝殻を開くことと手

のひらを開くことも繋がって嬉しくなりました。かたくなに握りしめていたもの、固く閉ざしていたものを

そっと開いてゆるめてみると、心地よい風がすーっと通りすぎてゆく。いろんなことが起こる毎日ですが、

平常心で自然体に生きるということは、案外そうした開かれた状態なのかもしれないなと思いました。  

2011 3/31  穏やかな一日

35回目の誕生日 気になっていた仕事を片付け、あとは自分のための時間にしようとゆったり過ごしている

自分のために何をしようか 一番に思いつくのは自分のための手仕事 まだ作るのか?と自分に苦笑している

上の写真はオーダーメイドの母子手帖包み。私の生命の木がおだやかに根っこをはやす。 愛のある手仕事を

ずっとつづけられたらいいなと思うけれど、実際はいろいろとうまくいかないこともある。自分自身の立直し

をしながら5月の作品展のために毎日手仕事で作品制作の日々。 引っ越しするつもりが、根を生やす土地を

未だに決めかねている。しばらくは志野さんのフレンチ食堂「セルクル」で資金稼ぎ。土日のランチタイムは

たいていそこにいます(笑)おだやかな暮らしをしたいけれどそこにはまだ辿り着けず、ばたばたと過ごして

心もザワザワしっぱなし。手仕事はザワザワを少しだけ鎮めてくれるから、私にはとっても大切な時間になる

久しぶりに素直に言葉が詩になった。灯台守のような人が心の中にいつまでもいて、守ってくれてる気がする

オリオンの灯台守  私の行く手を光で守り、私の激しさを愛して守る人

石垣の続く坂道で風に舞い降る桜の雨に 指先だけ触れたまま言葉をなくし

二人はそっと立ち尽くす 二つの心の琴線は同じコードを持っていたので

切なく細いやさしさで 音の線は描かれて 愛の歌はメロディーになった

オリオンの灯台守  私の行く手を光で守り、私の激しさを愛して守る人

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フレンチ食堂 「Cercle セルクル」 

大阪市北区中崎3-1-8  06-6373-6232 火曜定休 

Lunch 11:30-15:00(last order 14:30)  Dinner 18:00-22:00(last order 21:00)

2011,3/23 新しいことをするので

写真は私のエプロンです。4月から志野さんがオーナーシェフのフレンチ食堂をお手伝いすることになりました。

志野さんはイトヘンでディナーのイベントを定期的にしていたのですが、このたびお店をオープンすることに。 

私は私で、この2年ほど一人っきりで工房にこもって仕事をしすぎて、とうとう人恋しくなってしまったのです。

人と関わりながら、人と出会うような仕事を少しだけしよう。そう思っていた時に、気心知れた友人でもある志野

さんがお店をすることに。モノを作ること以外の私のもう一つの特技を生かして、少しだけランチタイムの手伝い

をします。外に出て新しいことをすることで、また次へと繋がって行けば良いなと思います。もちろん、鞄は作り

続けてますよー。そして、レストランでの時間のために、エプロンを作りました。久しぶりに自分のための物作り

無心になって楽しかった〜。シンプルシックで、でも華やかなエプロン。イメージ通りのものが出来上がり満足。

2011 3/20 母なるもの

古くからの民族の手仕事は家族のための大切な針仕事だった。娘の婚礼用、家族の体を温めるための衣服、

命名式の大切な日の衣装、死を迎えて包まれるための大きな布。愛するもののための心がこもった手仕事。

売り物ではないからこそ時間と手間をかけて細かな手仕事で美しい模様を縫い込む事ができた。だからこそ

今みてもただただため息が零れるほどに美しい。圧倒される仕事とはそういうものなのだと思う。 私心を

越えたところにあるものだからこそ心にまっすぐに届く愛が縫い込まれている。そういう手仕事ができれば

と思う。何十年かけて一つのものを仕上げるというわけにはいかなくても、一つのものを作るときにはそれ

だけに心を注げるような集中力で、でもゆったりした気持ちで時間を捧げたいと思う。母と子というテーマ

で針を動かしていたらなんだかおっきな輝く子宮のような刺繍ができてしまった。。。。祈りの光かな。 

2011 3/17 太陽の踊り

5月の個展に向けて作品作りの日々。10周年記念になる個展は 「太陽の踊り」というタイトルにしました

今はちょうどオーダー鞄も太陽がテーマの鞄。10年間一度も鮮やかなオレンジ色を使ったことはなかった。

不思議だけど。とても元気に弾けそうな気分です。自分のなかにこういう瑞々しい感覚もあったのか・・・と

あらためて知ることができ、新しい自分を発見しました。もしかしたら私ものすごい底抜けに明るいところが

あるんじゃなかろうか・・・ 作品展の作品として、詩を一つ閉じ込めた小さな手帖を作ります。10周年の

記念にポケットサイズの針仕事の作品。沢山並べようと思います。そして今日作り始めたのがオーダーメイド

母子手帖ケース。やさしくて穏やかな色のリネンを使って、これから刺繍をします。ずっと前から生命の木を

一度刺繍してみたかったので、この大切なお仕事で刺繍をしてみようと思います。祈りの仕事です。祈りたい。

2011/3/14 太陽の道の上で

大地震があってから、いろんなことが頭をぐるぐるしてしまい眠れなくなってしまった。情報を聞く事は

できるのに、今わたしには何もできなくて何事もなく安穏と生活していることに変な気持ちになる。でも

東にいる人からの連絡で「いつも通りの時間をすごして、そして作り続けて欲しい」という言葉をもらい

今、ここで私ができることは作る事しかないのだと改めて教えてもらった気がした。私ができる唯一の。

三月の初め、師匠と久しぶりに会って話をして、毎日一つはデッザンを描くということを私は約束した。

毎日描くというのは、とっても難しい。でもそういうことを続けることに意味があり、そこから必ず何か

見えてくるものがあるはずだ。そして、そうやって作る事に心を注ぎ続けることが私にできる唯一の事。

今日朝には何も浮かばなくて、少し外での仕事をして帰って来る途中の道すがら、ふと目の前に見えた

枝がとても綺麗な二股になっていて。そういう美しい線や形を日々探していることも大事だったと気が

ついた。目線が少しずつ変わる。私は私の目の前にある風景をしっかりと目を開いて見続けていよう。

20011 3/8  HAPPY BIRTHDAY

冷たい風の旅から帰ってきて、まんまと風邪をひきました。熱っぽいなと思いながらも薬を飲んでやりすごし

どうにか切り抜けています。今日は大好きなお友達の誕生日でした。夕飯を一緒にうちで食べることになって

いたのでせっせとお祝いの準備。ふと思い立ち、子供のころのお誕生日会のような手作りセッティング(笑)

元気なオレンジ色のチューリップの花束と一緒に主役を待ちました。ケーキを準備してくれた友人も揃い三人

ゆったりとした誕生日の夜を過ごしました。今月は自分の誕生日もあるし、3月に入ってからはなんとなしに

嬉しい気分で過ごしています。自分が生まれてきて、今生きていることに感謝しながら、できる事をしっかり

楽しくやっていこうと改めて思います。健康でストレスフリーな生活を大事にして、愛をいっぱい広げたい。

2011/3/3 私の愛の星との再会

私たちは言葉を一言交わしたときに、すでにお互いの中に自分の欠けた一部分があるのを見つけてしまってて

どうしようもない感じで、会ったときにはすでに恋に落ちていました。離れられないのは初めからわかってた

そんな気もします。だから偶然に再会したときも驚きよりもやっぱりと思いました。うん。やっぱりね。と。

3日間旅にでてました。今回の旅は奇跡の連続でした。冷たい雨が降っていて、体は冷えきっていたけれど、

不思議と心の中は静かな情熱の炎が灯っていました。人生は映画やテレビドラマよりよっぽどドラマチック。

愛は人生を切り開き信じる力をくれる。どうしても自分では灯せなかった火を、他の誰にも灯せなかった火を

私がかつて愛した一人の男はいとも簡単に灯してしまった。それは以前私が持っていた愛とは形が全然違って

新しい炎に変わり、再び私が恋に落ちる事はなかったけれど、大きく懐かしい愛に満ちて全てを受け入れたい

と思えた。これからの人生に起こる奇跡のすべてを受け入れたいと。人生は何が起こるか本当にわからない。

何かが開かれ、そこから素敵な事が雪崩のごとく流れ込んでくるような(笑) そんなスーパーポジティブな

気分で旅から帰ってきました。愛ってやつは本当にものすごい力を持っている。魂の底から生きる力が生まれ

るような、どこまででも切り開いていける力かも。なんてことまで思い始めながら太陽みたいな気分です。 

創作意欲満々で。太陽の踊りを踊ろう。踊るのは苦手だけど、そうしないとこのままじゃ地に足がつかない。

一つの愛が終わり、新しい道が開けて光がどこまでもどこまでも降り注いでいてくれる。私はそんな道を歩き

自由な心で描き手を動かして作る事ができるようになった。また新しい愛がどこかからやってきて手のひらに

落ちたなら、とても自由な気持ちで受け取れそうな気がして、作ることと愛することも一つになりそうな気分

2011/2/23 小さくて重みのあるもの

5月の作品展のための作品を少しずつ作り始めています。写真はその中のもので、小さな小さな作品です。

5月はソーイングテーブルさんで展示をします。今の私のスタイルになるちょうど最初のころに一度展示を

させてもらったことがあり、きっかけにもなった場所です。もう9年も前になります。 その場所で改めて

またゼロから丁寧に作り作品展をさせてもらいたいと、お話をして開催することになりました。10周年と

いうこともあり、今回はいろいろと盛り沢山の作品展になります。作品もじっくりと時間をかけて手仕事を

楽しむ作品を作ります。お守りのような小さなものが沢山並びそうです。DMはこれから。お楽しみに。 

2011/2/15 虹をみながらミシン

久しぶりにはっきりと主張するような色を使って鞄を作っています。大好きな色ばかりを集めて浸りきる

ように色と花柄の洪水のなか、黒い革を縫っていたらチラッチラッと小さな虹が見えたような気がした。

沢山の色をいっぺんに見ながら仕事をしていると突然色が勝手に遊びだす。小さな虹はきっと色が広がり

混ざり合わずに虹になり私の手元に見えたのだろうと思う。人間の目と光の作用は本当に面白いと思う。

サロンのソファがなくなってから少し模様替えをした。ソファに座ってくつろいでもらうというスタイル

ではなくなったので、作業台にしていた大きなテーブルを部屋の中央に持ってきて椅子を配置。ゆっくり

お茶を飲みながら向かい合って話ができるような環境にしてみました。これがまたもやいい感じで・・・

以前よりも作業しやすいし、工房という雰囲気は今の方が醸し出している気もする。贅沢に広々と場所を

使ってサロンにしていたので、どんな風にも変わってくれる。次の場所へ移るまでしばらくの間はこれで

がんばろう。まだ鞄をお渡ししたりもあるし、作品を作っていくことに変わりはないのだから・・・・。

明日はこれからの活動のために自分を自由にして解放してあげる日。のびのびと愛を育みながら進むため

2011/2/9 完璧な夜

豚汁の残りを温めながら、水菜ともやしのおひたしを作る。途中でワインが残っていたことを思い出したので

カットが美しいいつものグラスに注いでちびちびやりながら料理をする。 今日はお客様に出来上がった鞄を

郵送してしまったので少し心がゆったりとしている。午後七時。早めの夕食をする。水菜のおひたしはなんて

ことはない一品なのに、ふいにため息がでるくらいにシンプルで美味しかった。  玄関に生けていた水仙が

満開になっていたのでキッチンにも少しわけて飾ってみる。夕食をとりながら目に入った水仙を見て、思わず

「完璧だなあ」と思う。いろんなものが完璧に調和している夜。 元気の泉のような鮮やかな黄色が細く鋭い

葉の横で零れるように咲いている。大好きな花。その向こう側にはマン・レイ夫妻の写真が佇み、インド更紗

のテーブルクロスにはホカホカの根菜たっぷりの豚汁。(洋食ばかり食べているわけではないのですよ)今の

ゆったりとした気分と明るい水仙は完璧に調和している。そしてふと完璧な人だと言われる事がしんどかった

ことを思い出し、「完璧」というのは別に特別なことではないのだと知る。小さなことがささやかに調和して

今のこの時点では私の心と体と取り巻く空気が一つになっている。それが私には完璧な時間なのだと思った。

夕食のあとサツマイモがあったことを思い出し、簡単大学芋を作ってみたけれど思った以上に変な出来上がり

になった。すべてが調和したような夜にはこれくらいがちょうどいいと砂糖が溶けきらないポテトをつまむ。

昨日、長年サロンでお客様をお迎えしてきたソファを親友に引き取ってもらった。相棒のようなソファだった

苦楽を共にしてきたと言ったら大げさかもしれないけれど、私の涙を知っているソファだった。サロンを移動

しようと決めてから、まず最初にソファを手放そうと思った。感傷的なわけではなく次へと移り変わるための

小さな儀式のようなもの。今の私には他に理想のソファがある。もう少し大きく華やかで存在感があるソファ

何かの雑誌で見て頭から離れなくなった。長く一緒に仕事をしてきたソファを手放すことにしたのはそんな訳

があり、新しく理想の形に近づくための私の小さな一歩だった。 親友の家で大事に使われていくというのも

なんだか安心で、親友がゆったりとする時間のお供をあのソファがしてくれると思うとうれしい。日々変化。

2011/2/6 どこにいても

サロンを移転することに決めてからというもの、沢山のお客様が連日来てくださりました。昨日はずっとずっと

雨月サロンのころからそばで応援してくれている親友たちがのんびりと来てくれました。そして午後四時くらい

映画のワンシーンのようなものすごい美しい光がサロンの窓へ差し込んできて、黄金色のあったかい光に包まれ

どうしようもなく切なく愛に包まれているような、愛されすぎて切ないような・・・そんな気分になりました。

親友たちの愛がそうさせたのかもしれない・・がんばっていると奇跡のような泣きたくなる一瞬に出会えます。

この場所を離れるとなると、今まで過ごした愛着のある古い建物もいっそう愛しくなります。 時間が限られた

恋人のように、今は愛をもってこの場所で作ろうと思っています。そしてまた違う場所になってもどこにいても

私は私の世界をゼロから生み出すことができるのだということを改めて強く感じています。今よりもっともっと

自分が心地よく自由に作れる環境。  ちなみに、今日は友達の作品展に行った帰り、好きな雑貨店をのぞいて

ずっと探していたころんとした木杓子に出会いました。具沢山のあったかいスープを注ぐのにちょうどいい感じ

の大きめでごつごつ荒削りの木杓子。また一つお気に入りの暮らしの道具が増えました。一つずつ、一つずつ。

2011/2/2 相棒からのビスポーク

こっちに手紙が届いてるよ。と母からメールがあり、夕方から実家に帰っていました。最近はお手紙が頻繁に

届いてくるので心がほかほかとしています。手書きの文字はやさしい。 2/11−20まで開催される写真

の3.5GH三島さんのgallery Mainでの写真展お誘いのお手紙。三島さんが世界を見つめる目線や思い、そして写真

の中に存在する生々しい時間が私はとても好きです。 2/12にはOra Noaさんのライブがあるのでその日に

のんびり見に行こうと思っています。  実家に帰ったときはテレビをぼんやりと見る(普段はテレビ無し生活

なので)のですが、たまたま「相棒」がやってて。私は水谷豊さんが役者さんとして好きなので久しぶりだな

とぼんやり眺めていたら事件の重要な鍵がビスポークテーラーというお仕事にありました。ビスポークの意味

をあまり考えたことがなかったのですが、Be spoke 顧客がテーラーに「話を聞かれながら」服を仕立ててい

くことだと右京さんが説明してくれました(笑) あ、私がやっていることやん! と名前をやっと見つけた

気分になり、自分がやっていること、やり続けたいと願うことは間違っていないと妙に腑に落ちた夜でした。

お客様と時間を共有しながら作り、関わっていくというスタイル。簡単なことではないけれど、私だからこそ

できるやり方を大切にしていきたい。今はそのために少しだけ自分自身をシンプルに深めていく日々です。 

2011/2/1 思いがけないメッセージ

5月の個展のために少しずつ素材集めをしている。炎の色をした羽根は私の中にある情熱がドクドクとしたので

少しまとめて手元に置いておく。この何年か同じようなモチーフが頭の中を離れない。今回は白い貝殻の登場す

る物語があって、それを元に個展をするつもりなのだけど。前も星ヶ丘の個展で貝殻がモチーフだったな・・・

と自分のイメージの狭さに若干がっかりする。貝殻に何か大切な意味があるのかもしれない。そんなことを思い

ながらもう少し他の世界へと自由に羽ばたこうと、今はイメージの世界の中で泳いでいる。そんなとき、ふいに

見た映画の最後のシーンで、思いがけない物を見た。以前夢の中で見た美しい光景がそのまま映画の中にあった

「おびただしい数の青い蝶の群れが飛び立つシーン」 その映画では、心に深く残っていた感情やわだかまりが

ほどかれて、ゆるされて、空へと解き放たれていくという象徴的なシーンだった。私の見た夢の意味がそうなの

だとしたら私の深くもつれた感情もいつかは解き放たれて宇宙の中に溶けていくのだろうか。 同じ日の午後に

私がどうしても「信じていたい」と密かに心に願うことを「信じていたらミラクルな風が吹いてくるよ」と応援

してくれるようなお手紙が私の手元に届いた。花びらが描かれた美しい封筒、電車がくるのを待つ間にゆっくり

封を開き中のお手紙を読んで思わず涙を零してしまう。 いろんなところで人と人は繋がっていて、ミラクルが

起こっている。そして、私とあなたはどこかで繋がっているから、きっと次はあなたのところにミラクルの風が

吹くから・・・・。そんなお手紙だった。 個展の準備とともに、私は旅にでる準備もしている。サロンの荷物

を整理したり本を少しずつ整理している。いるものは次の場所へ、必要ではなくなったものは誰か他の人へ譲っ

ていくことにした。正直なところ次の場所や旅の目的地はまだ未定で。でも私はきっと旅にでなくてはいけない

ということだけは自分の中ではっきりしている。不思議だけど。自分のモノ作りの魂を磨いていくために。  

2001/1/28 動き始めた時間

工房アンクル・サムさんのサムさんと京子さんがサロンに来てくださいました。私が修理をお願いしていた

おじいちゃんの形見の時計。中の部品が錆びたりして止まっていたのをまた動くように直してくれました。

シンプルすぎるほどシンプルなおじいちゃんの時計。仕事が趣味だったという程仕事人間のおじいちゃん。

ベルトを私の手で作ってつけ直して、これから使っていこうと思います。考えてみたら、私はここ十年もの

あいだ腕時計をつけていません。 時間に支配されないために、自分の持っていた時間への手綱をゆるめた

つもりでいたのですが、何年も経つ間に時間だけがひとりでに暴れ回っているような気が・・・。そろそろ

しっかりと自分の時間を美しく操りたいです。おじいちゃんの時計は私にそんなことを思わせてくれました

古い時計を直している工房アンクル・サムのお二人。止まっていた時間を新たに動かして行く大切なお仕事

をされています。お二人のバランスがまたとっても素敵。思った事をスパスパ話し合いお互いのありのまま

を愛し合っている感じがします。 京子さんは鞄をオーダーしてくださり、いろんなことをお話しました。

太陽の真ん中に近い部分の色をした人だなあとふと思いました。外の世界へ放出する力強い部分の光の色。

サムさんは太陽の外へと熱が広がった部分の光の色。お二人がいるとそんなちょうどいいバランスなのです

愛の旅を続ける私にはお二人はあったかで眩しい。この世界にありのままの自分を受け止めてくれる人がい

て、ありのままの相手を受け止めたいと思える愛が存在していると思うともう少し愛の旅を続けてみよう、

諦めずがんばろうと思えます。 私の止まっていた時間もおじいちゃんの時計と共に動き始めました。  

2011/1/27 風が咲かせた一輪の桜

桜が恋しい。恋人を待ちこがれるような気持ちで春を待つ私が、桜という土地に住んでいるお客様にお届けした

桜の花の小さなお財布です。古い桜色の帯に桜の花を咲かせました。私たちの心の中には沢山の花の蕾のような

花開くのを待つ喜びの蕾があります。自分の中に眠る種を育てていくと「早く咲かせて!」とばかりに蕾が膨ら

んで、開くのを待っています。自分を喜びで満たすと花はどんどんと開かれていくのだと、私はそう思います。

このお財布をオーダーしてくださったお客様も、好きな事を楽しんでいるというお話をしてくださっていたので

こんな美しい大きな桜の花が咲きました。まだまだ眠っている花を沢山咲かせていけるよう祈りをこめて。  

私自身も今の自分の中に眠る花の蕾を咲かせようと試行錯誤ですが、喜びで心を満たすよう自分に正直に生きて

いようと、それだけは忘れないようにしています。自分に無理をし始めると心も体も文字通り固まってしまい、

身動きが取れなくなってしまいます。首筋がこちこちになって、肩もコチコチになってきて・・・最後には息が

できなくなってしまうのです。そうなる前に、深呼吸をして自分を少し自由にしてあげると体がゆるんで、心も

やんわりとしてきます。「解き放つ」ということは、自分のエゴにしがみつかず、手放してゆるめていくことな

のではないかなと最近思います。「手のひらをひらく」次の個展のテーマなのですが、ぎゅっと固く握りしめた

ものをふんわりと開いてみるとそこにあったものは一瞬逃げて行くように感じますが、そうではなく自由になり

風のように何処にでも行けるし、いつでも自分の手へ返って来れるようになるのだと気がつきました。手のひら

を開く勇気と、手のひらにあるものを手放し、自由にする勇気を持てばもっと世界は広がるのだと思うのです。

2011/1/21 新しい扉

突然ですが、1月いっぱいでサロンの営業を一旦お休みさせてもらいます。これからの活動を考えてみて

もう少し発展させていけるような形にして、これからもオーダーメイドの鞄を作っていたいと思います。

移転先がはっきりと決まりましたらまたHPにてお知らせさせてもらいます。2月以降はその準備をします

新年早々になんだか猛スピードで物事が動いています。私自身はその流れに悠々と乗っかっているという

ような感じです。一月中はまだサロンに来ていただくことも可能ですのでメールにてお問い合わせを。 

2011/1/18 目覚めのEve

オーダーメイドの鞄はいろんな注文の仕方があります。この鞄は私のコラージュパネル作品をとても気に入って

下さったお客様から「こういうイメージの鞄が欲しい!」とオーダーいただきました。Adam&Eveの対になった

2枚のコラージュパネルのイブのほう。自由な気持ちで作ったコラージュパネルだったので、それをまた鞄に

仕立てるのはさらに楽しい作業で。平面の作品が立体になっていくというのも面白い。 コラージュの作品は

基本的にいつも大好きな布のかけらをこれでもかと使うので、とてもいろんな要素が贅沢にちりばめられた鞄

になりました。 そういえば。5月に作品展をします。やっと作りたい物が見えたので大好きな場所にお話を

して日程を決めました。また詳しく内容が決まったら告知します。誰よりも自由に。それが大切なテーマです

2011/1/15 冬の夜明けの花

小さな夜明けの花は狂おしいため息の風を吹かせ花を揺らす   私はあなたが来るのを待ち続け

そっと夜明けの花に触れてみる 密かにバニラのような香りが漂って甘い誘惑に捕われて動けない

今夜あなたに会えたならバニラの余韻を残そう  夜明けに私が立ち去ったあとで、あなたはきっと

甘い余韻に動けない 捕われた心を持て余し夜明けの花を狂おしく見つめ 私が来るのを待ちわびる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・冬の便りのための詩  1/14  ・・・

「あなたはまるで 私のすべて」   そうまっすぐで透明に歌われた歌がついさっき私の手元に届いた

涙が出た 久しぶりにとても心から。 その歌は私が作った作品と歌い手が出会ったことで生まれた歌

とても純粋に人を愛した時間の中でできた大切な刺繍の作品だった。私にはまだ消化しきれない感情が

沢山心に残っている。時が過ぎていくことでしか解決できないこともある。どうにかやりすごすことで

なくなったように思い込んできた感情が、もう一度とても純粋にあふれてしまった。それでいいのだと

思う。そうやって外に出して涙を流して、少しずつ薄まってゆく事を祈るしかない。全ての感情を受け

とめて新しい色を作っていくしか私にはできない。 自分の中の壊れた何かを直していくように作品を

作っていたころがある。良い作品がそこから生まれていたのかはわからない。でも私にとっては自然な

形だったような気もする。作る事が自分の傷を癒す。人のためではなく自分自身が新しい時間へ踏み出

していくきっかけになる純粋な作品。もう一度そんな風に純粋なところから生まれる作品を作りたい。

2011/1/11 繕いの便り

昨日は久しぶりに星ヶ丘にあるSEWING GALLERYの搬入作業のお手伝いに行きました。1/16から2/6まで

開催される企画展「繕いの便り展」です。59名が参加しています。私も何年かぶりに参加しているのでお時間

あったらぜひ星ヶ丘へ足をお運びください。16日は交流会があって、どなたでも参加できます。ケータリング

「青」さんのお料理もあるそうなので、こちらもぜひ。私も遊びに行きます〜。 大切な人に手紙を書くという

時間を持つと、相手を思う時間ができます。忙しい日常の中にも、そっとそんな時間を楽しんでもらえたらなと

思います。 今日の写真はドライフラワーのクリスマスローズとクリスタル。乾燥しても色気のあるものと硬質

で冷たい印象の中に光を宿すもの。以前から組み合わせの妙が気に入っていてサロンにぶら下げてあるものです

平穏を願う心と戦いを挑もうとする心、枯れ果てて諦めかけた時間と急に沸き起こったゆるぎない情熱。いつも

すれ違うような感情が心には複雑に入り交じっていて、あっちへいったりこっちへいったり、いきどまってたり

ぐるぐる回っていたり・・・。そしてあるときから、そんな入り組んだ複雑な感情があること一切合切すべてが

自然なことなのだと思うようになりました。複雑さの中から抜け出し大きな視点で見つめながら、揺れ動くのを

楽しむくらいのおおらかさで。今はそんな大きな舟のような心境。案外ここから何かが生まれるのかもしれない

2011/1/7 あけましておめでとうございます

新しい年になってまず作ったものは、太陽の炎が海に恋をするという詩です。詩をつくることから随分

遠ざかっていたので今年は心を澄ませて言葉と仲良くなれたらと思います。 今年トップページにした

写真はサロンのキッチンに飾った好きな物たち。私の生活それ自体が作品なのだという自覚をもとうと

鞄とは離れたものを写真に撮ってみました。 生きる事自体がアートなのだと最近思います。形がなく

てもその人が生きていることで巻き起こる風が一つの世界をしっかりと見せてくれるのだと思います。

今年の五月は活動10周年。どんなことを起こそうかと今から含み笑いが・・・。新しい物を生み出す

力のようなものがようやく戻ってきたので今年も心に響くものを静かに力強く作っていこうと思います

 

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