SALON 夕舟  BAG/ACCESSORY   EXHIBITION 或る一日2009  Profile  Contact

12/25 ホワイトクリスマスに

寒い寒いと思っていたら外では白い綿毛のような雪がちらついているではないですか・・・とうとう

何を着ても寒い季節になったのですね。古い家にすんでいる友人らと「次の家は快適さを求めよう」

と今年の異常気象に太刀打ちできず声を揃えています。 今日はお客様からオーダーをいただいてた

コラージュのカードを制作。作り始めると止まらなくなり50枚があっという間に完成してしまう。

カードは小さな宇宙。その中で原子の欠片たちが引き寄せられるように集まって小さなコラージュに

なっていく。 カードをしまうための白い袋を縫って作業は終わった。サンタクロースのような気分

12/17 言葉と心と布巾の穴

ジプシーの愛の歌が染み込んだようなタンバリンを作りました。12/21から26までタンバリンギャラリー

開催する「FANTASTIC DAYS」という企画展のための作品。50数名の作家がオリジナルタンバリンを作ります。

久しぶりに何にも囚われのない気持ちで羽根のついたタンバリンを完成させました。関東の方はのぞいてください

このところどうもうまく言葉が綴れなくて日記が書けないでいました。そして言葉を難しく考えすぎているからだ

ということに気がつきました。素直に単純に。改めて今の私の生活を綴ってみようと思います。今日は午前中から

お客様がサロンに来てくださいました。普段は葉山で活動をされている方で、今は個展を大阪で開催しているので

こちらによって下さったのでした。自分が大切にしていることに基づいて仕事をすることはいつでも誰もが葛藤や

悩みを抱えています。そんなことをお話したり、恋のお話をしたり。とても楽しい午前中です。お昼からはまた別

のお客様が来られるのでその合間に日記を更新しています。昼ご飯を食べて洗い物をしていたら布巾に穴を発見。

とても気に入って長く使ってきたリネン×コットンの布巾で、真ん中辺りに大豆程度の大きさの穴が。にんまり。

私は布に穴があくのが好きなのです・・・・。ずっと使ってきてあいた穴は時間を共に過ごした証。愛おしくて。

こんなふうにお互い穴があくまで愛を持って誰かと共に過ごしてみるのも悪くないな・・・と思った昼下がりです

12/7 収穫を終えて

東京での個展を終えて帰ってきました。タンバリンギャラリーはとても心地良い人たちの集まる場所でした

初めての場所でそわそわしながら一週間。いろんな人に支えられ楽しく気持ち良い時間を過ごしてきました

東京から戻ってからぼんやりと個展の余韻が抜けない日々をすごし、日記を書いてみては言葉がつながらず

けっきょく一週間も経ってしまいました・・・。やっと更新できました。  今は自分の中にあったものが

全部外に出てしまったかのように抜け殻です。今後また少しずつインプットをしていく日々になるでしょう

関西の方は少しですが東京での個展の作品をサロンで見ていただくことができます。残り少ない2010年

お時間あればお気軽に遊びにいらしてください。少しずつ来年のことも計画が生まれてきました。ゆったり

大きく楽しいことをしてゆきたいと思っています。東京個展の様子はまた整理してアップしますね。   

11/19 光の中で

個展の作品をすべて東京へ郵送してしまったので、部屋のなかはすっからかんです。明日から東京入り。

なんというか、今回は夢中になって作っていたら時間が過ぎたので狐につままれた様な心境。本当にもう

東京かい?と。11月に入って気がついたら今になっていたという感じ。おおげさでなく本当に・・・。

久しぶりの作品との旅。いってきます。

11/11 神様のゆりかご

作品がゆっくりだったけれど一つずつ出来上がってきて、それに伴って気持ちが少しずつ軽くなっていく

今は優しい色あいの「神様のゆりかご」という名前の鞄を作っています。神様のゆりかごの中でゆったり

揺られるように大きな宇宙の中で安心して生きていられるよう祈りながら。なんの恐れもなく不安もなく

自分の身一つだけで堂々としていられたら、人はもっと強く優しくなれるのだろうと思う。秋の夜はなぜ

やさしさとさびしさについて考えてしまうのだろう・・・そんな空気の重量感がある気がするの私だけ?

11/6 赤い鳥の本

鞄は毎日、持つ人の物語を包み込んでいる。そんな風に思いながら鞄を作り初めて10年になります。

そしてようやく私らしい鞄ができたかなと思えた作品。 これは物語を包んでいる小さな本なのです。

詩を書きながら鞄を作るというスタイルで何か自分らしいものが作れたらいいなと思って作り始めたら

こんな本になりました。「愛について」ばかり考えていたらそんな物語ばかりになってきて、なんだか

愛の図鑑みたいな作品展になりそうです・・・。赤い鳥は愛の炎の鳥。静かに目の中に宿る炎の色。 

11/1 愛の話

「運命とは愛する人に橋をかけることだ」

愛について考える。自分らしく生きるということを追い求めてここまできた。旅の目的地まであともう少し

ふと気がつくと道がない。崖っぷちに私は立っている。どの方向に進むにしてもどこかへと飛び込むことに

なる。とても恐ろしいことだけれど「生きている」ということは前に向かって歩みを進めることに他ならな

い。 どんな道へと一歩を踏み出しても喜びと苦痛は一緒にやってくる。それならば一番自分らしい所へと

向かいたい。自分が自分らしく生きているその先に私は橋をかけたい。それが一番自然な形だと思えたから

10/23 本当のリラックスとは

友人に呼吸の先生がいる。彼女は日本舞踊の踊り手で、ヨガや呼吸法の先生もしている。明るくて笑顔の

最高に素敵な友達。つい先日彼女に呼吸について教えてもらった。呼吸を丁寧にきちんとすることで体の

力を抜きゆるめ、気の流れを良くして体の矯正をしてゆく。私は生まれて初めて、体の力を抜くという事

を知った。体をリラックスさせる、ということの本当の意味を知った。 私が思っていた、そして行って

きたリラックスとは全然違う次元のものだった。基本、力が抜けていなかったことを知るはめに・・・。

正しい呼吸をすると、体のどこにも余分な力が入らない。本来の体はきっとこの状態だろう。とても心地

良く、骨も正しい位置にもどり、自然な状態。このまま生きていられたら健康で健全な精神のままいられ

るだろうと嬉しくなる。しかし、仕事をするとすぐに元に戻ってしまう。ガチガチのコチコチ。つらい。

あるがまま。 とはきっとあの状態だ。自然のままの状態。そこに戻るにはしばらく努力が必要だろう。

でも、一度「本当」を知ると帰ることができる。とても大切なことを教えてもらい感謝するばかり。  

ふと、羽根の刺繍をするときのことを思い出す。羽根の刺繍をするときは力を入れていない。ふんわりと

羽根が舞い降りるように軽やかで静かに刺繍する。あの感覚と近いかもしれない。羽根を刺繍しよう。 

10/20 十三夜の月の気配とともに

今日は十三夜のお月見。あいにく曇っていしまって月は見えないけれど、空のどこかには存在することを

思いながら静かに過ごす。 この何日か昔の自分と向き合うようなことが続いた。それというのも、昨日

から大学に公開講座を受けに通いだしたから。私は大学生のころ「西行」の和歌や思想を勉強していた。

時代は変われど、道を極める人の心の葛藤は変わらない。私はどうしても西行が他人のように思えない。

もちろん、天賦の才能を持つ伝説の人と、私とでは似ても似つかないけれど、生きながら見ているものが

(見えてしまうものが)近しく感じてしまい、深い迷いや悩みを呼び起こすものに真正面から立ち向かって

いるようなところは他人ごとには思えないのだった。久しぶりに勉強するので過去の資料を読み返してみ

ると、過去の自分に引き戻される。考えてみたら20代前半の私は怖い物が何もないくらいに自由な精神

で生きていた。それゆえに恐ろしい間違いも侵し、未だに苦しめられることもある。けれど自分の心には

とても正直だった。何が私の心へベールをかけているのだろうか・・・恐れ? 間違いを犯す事への恐れ

なのかもしれない。間違いながら傷だらけになりながら生きて行くことに少々疲れてしまい、危険を回避

しながら生きているような気がしてならない。それはなんだかとてもつまらないことのような気がする。

改めて大学で勉強をした日、とても大切なことに出会った。一言ではとても書くことはできないけれど、

「己を知らずして生きているといえるのか」というようなニュアンスのこと。誰かのために何かを知るの

ではなく、まずは己を深く深く知らなくてはその道を極める事にはならないのだと叱責されたような気が

した。人のために作品を作るのではない。まずは己の魂から湧き出る物に耳を澄まし、目をこらさないと

いけない。私はそんなことすら、忘れてものを作っていた。こんなに大切なことを忘れてしまっていた。

今日、久しぶりに好きな作家の新刊本を見つけて仕事もできず一気に読んでしまった。その本を読めた事

で私の心に残っていた愛の一つが少し整理できた気がした。どうしても今自分の心の中を整理しない限り

新しい物が生み出せないのだ。どうしても。 今は何かを一つずつ浄化するような毎日で、焦らずに心に

思い浮かぶことを素直に受け入れることにしている。そうすることで生まれてくる作品を見つめてみたい

10/13 太陽の刺繍

仕事を立て続けにしていたら少し体が疲れてしまったようで、舌の先に小さな口内炎ができてしまった。

ご飯を食べると痛くて困るので、早く治さねば・・・とトマト缶を沢山買って来てトマトソースを仕込む

ついでにジャガイモのニョッキも作って久しぶりにのんびりとワインで夕飯。作品を作り出すとすぐ夢中

になるのでご飯の時間を忘れたり、作る時間を惜しんで制作してしまうので食生活がないがしろになって

乱れだす。バランス、バランスと心で唱えている。専属シェフが欲しい。そんな毎日を送りながら刺繍は

少しずつ進んでいて、今日は太陽のイメージの刺繍をしている。写真はその裏側の縫い目。私は裏の糸目

も好き。布の補強のために刺された刺繍が、美しい姿を現してくるというのは、何か地に足がついている

感じがして良いなと思う。 今回は鞄だけど、持ち歩くための鞄とは少し違う物を作っている。詩のため

の鞄、かな。詩がうまれるための日々の欠片をいれておくための鞄。布の切れ端や糸の残り、私にとって

全てに意味や言葉があるものたち。そういうものをしまっておくための鞄。たまにはそんなのもいい。 

10/3 手の力が抜けたとき 全ては流れ始めた

個展のための作品を作りだしたら、突然に何かのスイッチがはいってしまって、眠くならなくて怖くなる

いろんなものに縛られすぎていたなあと不意に思う。形や素材、人からの期待やどう見せるかなどなど。

頭の中や心の中にあるものを一度端っこに寄せてみて、やりたいものだけを明らかにして、作りたいもの

だけを見つめてみる。鞄作家という肩書きも一度端っこにおいてみる。 そうしたらとても自由で羽根が

生えてきたようにわくわくとして、そしてスイッチが入った。ああ〜楽しい。眠るのがもったいない・・

9/28 白の仕事

ここ一週間くらいの間に、とても沢山の素敵なことがあった。自分に自信を与えるための沢山のチャンス。

一つ一つを楽しんで、そしてどんどんと自由な気持ちになれた。満月の夜、背中にボディペイントをした。

スパニッシュギターの音色の余韻の中で満月の下で。描かれたのは大輪の愛の花。ほんの何分かの間に私の

背中には画家の田中紗樹さんの手によって黒一色で鮮やかな花が描かれた。そのパフォーマンスは写真家の

3.5GH三島さんによってモノクロの一枚の作品になった。 そのころからゆっくりと羽根の刺繍にとりかかり

いまは三枚目の羽根を刺している。或る人はクジャクの羽根のようだといい、或る人は鳳凰の羽根だと言う。

白い刺繍は見る人のイマジネーションをかき立てる余地がある。人それぞれに描く色があり、見たいように

見る事ができる。作り手と見る人との共同作業で作品は完成するような気がする。あるいは完成などしない

のかもしれない。それくらい流動的でゆったりした作品が良いなと思う。風に揺れて風景が変わるように。

9/21 夕舟で撮影

東京での個展のDM用に作品の撮影をしてもらいました。「自分でできない事はプロに頼め。」ようやく

人にゆだねることを覚えて、共同作業としてイメージを伝え形にするということが可能になりました。

とはいえ、まだ自分自身のなかで何かが消化できていなくて、イメージもおぼろげでカメラマンを困ら

せながらの撮影でした。でも初めて作品を客観視することができました。離れたところから自分自身を

みるという感じ。見えすぎていたものはオブラートに包まれ、見えていなかったものがはっきりと見え

るようになったというような塩梅。だからイメージが鮮明にうかんできて、伝えたいものが見えた気が

しました。進まなかった作業が今日から流れるように進んでいくことでしょう。明日からの2ヶ月間は

毎日がいつもより、とても貴重な時間の積み重ねになっていきそうです。しっかりと時間を大切にして

一つ一つの出来事を心をこめて体験していようと思います。そうやって全てを味わうように生きてゆく

中から生み出され、出来上がる作品をじっくり見て感じてもらいたいのだろうと思います。がんばろう

9/16 一輪の特別な花

とても大切なご友人へ50回目の誕生日の贈り物を作って欲しいとオーダーをいただき制作した作品。

お花のお仕事をされている方への贈り物。50枚の花びらを重ねて一輪の花を作りました。小さな箱の

中に花びらを敷き詰めたので、ふたを開けるとふわっと大人っぽい色の花が咲きます。優しい香りが

そうなやわらかい花。「人はそれぞれ独特な歴史を持っている。そして時間を経ることでしか見る事が

できないものがある。50の年月が培われて咲いた特別な花」というメッセージと愛をこめて。   

お客様とお話していてふと思ったことがあった。心の求める声をちゃんと聞いているだろうか?という

こと。正直に生きているつもりだけど、本当に望むことには臆病になる。そして一人で自信をなくして

落ち込んだりする。  「人は手の中にあるものを見ようとしない」自分自身がもっている能力や素質

そして、希望や願いをもっと素直に尊重して認め、大事にしていきたい。 ハワイの旅行帰りのお客様

からハワイにある愛のパワーを分けてもらっていつもより素直になれそうな風の気持ちいい初秋の夜。

 

9/9 白いバラの咲いた日の青いロマンス

育てている一重の白いバラが小さな花を開いた。夏の暑さと強い日差しで花はまだ小さいけれど

ああ、やっとこの季節がきたのだなあと少しセンチメンタルな気分になる。最近の私はなんだか

とてもセンチメンタルで困ってしまう。刺繍をしていてもなぜか溜め息が零れる。そんな夕暮れ

一人のお客様がサロンへ来てくださいました。私の鞄が夢の中にも登場したそうで、連絡をして

下さったのでした。のんびりとお話をしながら一通りオーダーの相談が終わって、この鞄もどう

しても気になります。と手にしてくれていた鞄が「あしたのロマンス」という名前のついた鞄。

青いパンジーのついた独特な色彩の鞄。 今までにも気に入ってくれていた方は何人もいたので

一体この鞄は誰の元へ旅立つのかなと楽しみにしていたのですが、ようやく出会えた運命の人。

愛の花パンジーの魔法がお客様にも届きますように。と祈りながらそっと手渡した。白いバラが

咲いた日のとても素敵な出会い。やっと出会えたねえ。と鞄の気持ちになってしまう。お客様の

ところでまた新しい時間を一緒に過ごして、そして素敵なロマンスが実っていく事を心から願う

9/4 愛を歌う詩人の鞄からは淡い花びらが零れた

11/23〜28に東京のtambourin galleryにて 個展をします。いろんなことが固まってきたら告知を

させてもらいます。今日は何も作る気力がなくて、個展のことをずっと考えていた。何かが足りなくて

しっくりと作品を作る事ができず、悶々としていたのだけれど。ようやく一つのコンセプトが見えたの

でここからは一気に創作モードになるでしょう。 「詩人の鞄」というタイトルで個展をしようと思い

今日はイメージ撮影をしていました。写真は難しい・・・。 イメージが固まってくると言葉が天から

はらはらと舞い降りた。言葉は無理に考えだすものではなく、降りてくるものなのだと改めて実感。

今日は新しくオープンしたお店のレセプションに箱庭のオーナー幸田さんに誘われて行ってきました

幸田さんとは6月の個展のとき以来、素敵な時間をよく共有させてもらっています。私は教養が浅い

ので、いろいろと教えてもらいながらのんびりお酒を飲むのが楽しいです。幸田さんと飲んでいると

気がついたら私は無言でぼーっとなっていることがよくあり、ハッとして後からいかんなあ・・・と

思うのだけれど、何かとても安心感がある空気になり、ふと力が抜けてしまうようなのです。不思議

8/27 月の輝く夜に

夜中に目が覚めて窓の外を見たら煌煌と満月が輝いていた。このところ満月の夜に目を覚ましてしまう

ことがよくある。まだ変身したりはしていないので危険はないと思うけど・・・。体がようやく自然の

の時間の流れにそって動きだしたのだろうか。その夜は月光浴をして再び眠りについた。 今日はふと

夜の道を自転車で走り抜けていて月を見上げた。相変わらず煌々としているけれどもうすでにだいぶん

欠けていた。それでも夜道を照らしているかのように輝いていて、そのあとに見た風景は全てが輝いて

見えた。一瞬のあいだ月に見入っただけなのに、何もかもがくっきりはっきりと美しく見えた。ああ、

そういうことなのかもしれない。全ては何か小さなきっかけで思いもしなかったほうに大きく変わる。

急にはっきりと見えるようになったり、見えていなかったものがあるとき目に飛び込んできたり。  

本当にささやかなきっかけなのだろう。このところ「人生は本当はとてもシンプル」という言葉が何度

も何度も目に飛び込んでくる。その意味は何かをきっかけにして或る時またはっきりとわかるだろう。

8/19 心を込めると「美しい線」が生まれる

今お作りしているのは「熱帯の空気の中で力強く大地から零れ咲いた花」のイメージの鞄。 オーダーの

色や素材の相談を終えてから、「作品として好きに作ってもらいたい。」とお客様は言ってくれました。

「おてんばで、でも色気のある雰囲気。」それがオーダーのキーワード。お客様にお会いしたときにふと

大輪の花のような方だなあと思っていた。それを思い出し不思議な紫の光沢を放つピンクの布で花びらを

沢山重ねて大きな花を作る。これだけですっかりおてんばな鞄になってしまう(笑)アフリカの花模様の

布や手刺繍をほどこした薄いラベンダー色の布を組み合わせているとしっとりとした雰囲気も漂う。私は

バラバラに存在する個性的な素材を静かに組み合わていく時間がとても好きだ。運命の相手を探し当てる

ように「この人しかいない」と組み合わせていく。とんでもない組み合わせなのに何故かいつもしっくり

収まってしまうので本当に不思議だと思う。丁寧に刺繍を刺し、じっくりと布の分量を配分しながら縫い

つけていると、深く心地よい呼吸のように美しい線が生まれていた。「美しい線」というのは布の重なり

から生まれている境界線のことで、貝がらの模様のようでもあり、水面に風がつけた足跡のようでもある

急ぎすぎず、飾りすぎず。 自分の心と深く対話して作っているとそういう線を見つける事ができる。 

8/9 異なる音楽で小我を超える

東京へ旅していました。11月に個展をするギャラリーの下見と知人の作品展、師匠の作品展、旧友の

ライブ、オーダーメイドの鞄のお届け・・・と盛りだくさんの旅でした。 今回の旅では異なる種類の

音楽を沢山聞かせてもらいました。どんな人の人生にもいつもそこにその人独特の音楽が流れている。

私は誰かの作品展を見に行くたびに、その人の音楽を分かち合わせてもらい、その音色を楽しませても

らう。そして自分の音楽はどんなだろう?と耳を傾ける。美しい布の襞の重なりが奏でる音楽に憧れて

溜め息が零れるけれど、その音楽は私のものではない。私はまず、私の中に流れる音楽を聞かなくては

ならない。自我からもっと離れたところ、大きな宇宙の果ての高みからその音楽を聴かなくてはならな

らない。 旅の帰り道、小林秀雄さんと岡潔さんの対談の本を読んでいたら「個人のものを正しく出そ

うと思ったらそっくりそのままでないと出しようがない」という話があって。ある時点で私の個性とは

こうで・・・と表現しだすと小我(自我)によって本来の個人のものが曇ってしまいわけのわからない

面白みのないものになってしまう、というようなことが書いてあった。ああ、こういう話をそばで聞き

願わくば対話できたらいいのに・・・と残念な気分になる。そして本物というものに近づきたいと切に

願ってしまう。小我を捨ててひたすらに描くようなただただ美しいと溜め息が零れるものを作りたい。

 

7/30 「夢の続き」という名のパンジーのカードケース

なんだか集中しすぎたので夜は少しゆったりとした気分で夕食をとり、自分のために珈琲をいれてみた。

珈琲を飲むのはたぶんとても久しぶり。 私の体質には珈琲はあまり良くないということをお医者さんに

いわれ泣く泣く控えていた。 たまにならいいだろう。とホッと一息いれるためにゆっくりと珈琲をいれ

先日いただいた珈琲カップに静かに注ぐ。一口含むと「あーなんで自分で入れたのにこんなに美味しいの

だろう」と不思議なくらいやさしい味がした。誰かに入れてもらう珈琲と同じくらいやさしい味だった。

久しぶりに飲む珈琲だからなのか、器が美しいからか、自分への愛だったのか・・・とにかく泣きそうに

なるくらいやさしい味がして、思わず言葉を綴ってしまった。今日は先日の個展にていただいたオーダー

のパンジーのカードケースを作った。花のモチーフはとにかく甘くなりがちなので、そうならないように

大人っぽい色で刺繍をして、大地の匂いがしそうな少し土っぽい要素も入れたくて編んだ革をあしらう。

人と人をつないでいくための大切なアイテムである名刺ケース。お客さまの夢の発展につながりますよう

7/26  永遠と重なる接点

久しぶりに山を歩いた。炎天下の都会を離れて清々しい風の吹く山里へ。松の落ち葉でふんわりとした道を

静かにゆったり呼吸をしながら歩く。何も考えず、ひたすら歩く。今の私にはそういう時間がとても必要で

大切なひととき。修験道の行場のあるお寺でしばしゆったりと風に吹かれているといったい今はいつの時代

なのだかわからなくなってくる。いつも山歩きをご一緒させてもらう人生の師の一言に魂がぎゅっとなる。

「ここは永遠と重なる接点なのだ」

700年以上も昔の人が祈り建てた塔を眼前にして、56億7000万年未来に菩薩が仏陀に生まれ変わる

その日への祈りを込めた塔なのだと教えてもらう。未来というにはあまりにも途方のない歳月への祈りに、

「今」も「人の一生」もまるで宇宙の塵のように感じる。昔の人がそういう歳月を感じて生きていたのだと

思うと「永遠」と「今」がこの場所で重なるということに涙が出そうになった。   今はまだ何も考える

ことができなくて、表現をしたいことの糸口がまるでみつからないでいるけれども「無」の状態にあること

もそれでいいのかもしれないと思えて、そこから見えてくるものをあともう少しだけ探してみたいと思えた

7/17 青い鳥から赤い鳥へ

ある過去の恋愛をふと思い出していた。感傷に浸ったのではなく、あのときの私は私のままだったと

いうことを思い出していた。ゴロゴロとのどを鳴らす猫のように甘えてたかと思うと、突然なにかに

腹を立ててイライラ一人で怒っていたり、相手がかわいいと言っている芸能人に嫉妬してみたり・・

ものすごくニュートラルだった。子供のように喜怒哀楽を表現していた。それが良いかという事では

なくて、ただとても素直だった。泣いたり笑ったりすることでちゃんとそのときの気持ちを伝えてい

た。子供のようだったけれど、それでもちゃんと相手を思いやることもできて、相手の生活や人生と

自分の生活や人生がうまく調和する事を心から願っていた。 あれから10年近く経ってしまった。

今の私は喜怒哀楽を表現する事をどこかへ置き忘れてしまったようで、自分自身と変な距離がある。

無我夢中で生きていた頃、作品もそんな感じでエネルギーにまかせて作っていた。それが何かを境に

自分と距離を保ち、しまいには自分が見えなくなってしまった。何があったのか自分で記憶を辿る。

そんな作業から、過去の恋愛を思い出したのだった。東京の個展をひかえ、素直な自分自身で純粋に

モノ作りをしようと思ったから、そんなことを考え始めたのだ。 「完璧な人」最近よくそう言われ

るので、こんなへなちょこのどこが完璧なのだろうか・・・と?マークがいっぱいなのだ。 個展の

会場で会う私や作品はもちろん完璧に一つの世界を作っている。でも、その横にある日常の私は少し

いや、だいぶ抜けている。今度の個展はそのギャップを自分自身が楽しんで作品を作ってみたい。 

赤い鳥。 最初の作品のイメージ。二日間にわたって赤い鳥を見た。一つは私の大好きな画家好青年

原くんの作品の中で。とても素敵な作品が並んでいて、そのところどころに赤い鳥が飛んでいた。 

もう一つは昨日友達がくれた「万華鏡」の中。青い鳥の次は赤い鳥・・・不思議な流れの中にいる。

7/11 いつも大きく守られて

星ヶ丘の七夕祭りも無事に終わり、9日のイトヘンでのおんさ企画展交流会の夜雨バーも大盛況に終わり

ようやく、ようやくホッと一息つくことができました。 2010年前半の大事なイベントがほぼ無事に

一段落したので、これからはお待たせしてしまっているオーダーメイド鞄のお仕事を心を込めて作ります

今日は雨が降ったりやんだりで、今はとても激しく降っています。今の場所に工房を移してからはや一年

経ったのですが、今日始めて気がついた風景があります。窓から見えるトタン屋根のあるところ、雨雫が

ぽとぽとと落ちる寸前、ほんの一瞬だけ光が入ります。落ちる直前にキラッと輝いてからぽとんと下へ。

まだまだ見えていないことが沢山ありそうな気がします。 7日の七夕では、昨年お守りを買ってくれた

お客様が「とても素敵なことが叶ったので、今年はどうしてもお礼が言いたかった」と嬉しい言葉をもら

いました。その他の方からも立て続けにいろんな報告を聞かせてもらいました。「お守り」を作るという

お仕事はなんだか本当に不思議なお仕事です。お守りなので、別に何か効力がある訳ではなく、持ってる

方をそっと守るのだと思うので、何か素敵なことが起きたのだとしたら「七夕の愛」がそうしてくれたの

だろうな・・・と思います。私はただ、それを必要とするお客様へ届ける役割なのではないかなと思って

います。なので、私のおかげではないのですよーー(笑)きっともっと大きな力が奇跡を届けてくれるの

だろうと思います。私自身を含め、私と携わるたくさんの方がいつも大きな愛に守られていますように。

 

7/5 情熱と空回りの間で

個展が終わってからというもの、なんやかんやと予定が立て続けにあったので休息できずにここまで

きてしまった。体は疲労で「もう駄目だ!」とサインを出しているのに、何故か心の中がざわざわと

高揚したまま鎮まってくれない(泣)。体は眠りたいのに心や頭の中が眠ってくれないような、変な

毎日。情熱だけはどんどんと溢れてくるのでそれに押されるように、疲れきった体をひきずって刺繍

をすると、元気なときよりも緻密でこわいほど綺麗な形に出来上がる。マラソンなんかでよく言われ

るランナーズハイってやつだと思う。頭も体も抜け出したところで、まだまだ行けると思えてしまう

感じ。怖いな。もしかしたら今の私は目だけギラギラしているんじゃないか?と本当に怖くなる。 

写真は7/7の星ヶ丘での七夕まつりのお守り制作風景。毎年七夕の夜は愛のお守り屋になります

 

6/26 「花冠」展 終了しました

静かな雨とともにはじまった「花冠」展が終わりました。悪天候のなか足を運んでくださった沢山の

みなさま。本当にありがとうございました。感謝感謝です。今回は2週間の期間中毎日会場にいて、

作品と共にお客様とゆったりお会いすることができました。ものを生み出す立場からすると本当に

貴重な時間だなと思います。作り始めると工房にこもりっきりになり、気がつくと人と会ってない

日々が続いています。刺繍を始めようものなら朝も夜もない日々になります。それをひととき忘れ

箱庭のオーナーさんと共にお客様が静かに「花冠」の世界へと誘われていくのをお迎えさせてもら

い、普段なかなかお会いできないお客様ともゆっくりとお話できたので疲れも吹き飛びました。 

ありがとうございました。 一つ終わったと思ったら、一つ始まりました。11月末に東京で個展

することになりました。関東のお客様、大変お待たせいたしました。詳しい内容が決まり次第告知

させてもらいます。10年目の手仕事でする個展はとても自由な気分です。どうぞお楽しみに。 

6/22 遊蝶花

パンジーの花が日本に入ってきたその昔、「遊蝶花」と呼ばれていたんだよ。個展も後半にさしかかった

昼下がり、素敵なことを教えてもらった。その日の朝、さなぎから蝶に変わって飛び立ったのを目撃した

友人は「蝶に誘われてやってきました。」と言って私にそんな話をしてくれたのだった。箱庭での展示は

さなぎから蝶へ・・・包みこみ眠らせていたものを解き放つ時間が来たような気がしている。 21日は

月曜日で箱庭の個展はお休み。でも帽子展の作品を作りへとへとになってしまった。夏至の日、大好きな

友人が「夏至の夜のご飯会をしましょう」と計画をしてくれた。 忙しい毎日の中でもそうやって季節を

感じながら生活ができることに幸せを感じ、友人の優しい手料理に心も体もじんわりとあたたかくなる。

作品展に参加がいっぺんに3つも重なっていたので気持ちが慌ただしく、何もかもが突風のように過ぎて

いた。夏至の夜、その風をひととき休めてくれたやさしい友人に「本当にありがとう」と何度も思う。 

6/18 箱庭にて

とても心地のいい時間がながれています。雨が降りしきるのも似合います。個展期間の前半がもうすぐ

終わりますが、のんびりとしているので来てくださった方とゆっくりとお話させてもらっています。 

後半にお客様がどっと重なる感じがして少し怖い・・・。今回は花冠を作りました。二つの色の花冠。

花びらを縫い、花に仕立て、刺繍を施して色をつける。それを静かに重ねてヘッドドレスに仕立て上げ

ました。実際に髪に飾るとトルソーでみるよりも自然な感じがしてしっくりとなじみます。結婚式など

ドレスアップの際に使ってもらいたい作品です。最終日のパーティでつけてみようかなと思ったり。 

最終日の宴は美味しいお料理とアルコールをご用意してののんびりした宴です。お時間あったらどうぞ

↑ クリックすると左右両側からの花冠が見れます。何を作っていても私の場合は同じ感じがします。

鞄も花冠も、ブローチもストールも。ずっと以前からキャミソールを作ろうと思っているので、それ

を次は実現させようと思案中。 あ、6/23〜7/4まで夙川にあるLANKAの二階ギャラリーTuuri

にて帽子の企画展「夙川カンカン物語」に参加します。5人の作家が帽子にデコレーションしていき

カンカン帽を作ります。とっても楽しそうなので是非のぞいてください。私は花冠の流れからお花を

帽子にあしらってさわやかな夏の帽子を作りました。(さわやかでないものもありますが・・・・)

そちらもお楽しみに!!

6/7 花冠を思う

沢山のパンジーやら花のイメージで鞄を作っていると、「花さか爺さん」にでもなったような気分

になる。私が美しい花を咲かせることで、誰かが少し幸せな気持ちになれるのだとしたら嬉しい。

布の花冠を作りながら、ふと子供のころの気持ちを思い出す。 河原に咲いていたシロツメクサを

夢中になって摘んでは集めて花の冠を編んでいった。それは少女だった私には王女様の冠だった。

今はその編み方すらもうすっかり忘れてしまった。悲しい事だと思う。古い事を忘れないと新しい

記憶が覚えていられないからだろうか?それでもシロツメクサの冠の編み方は覚えていたかった。

記憶をたぐりよせるように、私は布で花びらを作り、それを花冠にしていく。個展まであと少し。

 

5/31 子供の心となすのカレー

制作が良い波にのってくるとおなかがすいた事も忘れて作業に没頭してしまうので、料理もおろそかに

なりがちになる。今日はそんなことではパワーも出ないやろ・・・とスパイスたっぷりのなすのカレー

をコトコト作って、ほうれん草は粒マスタードとドレッシングで和えティオペペを飲みながらのんびり

晩餐。カルダモンとクミンを沢山いれたので元気になってくる気がして嬉しくなる。帰宅途中で朝ご飯

のために買ったバゲットがあんまりにも美味しそうなので少しつまんだら止まらなくなってしまった。

カレーライスを食べたあとに、バゲットをむしゃむしゃ食べる私って・・・・どうしようもない取合わ

せの食生活に苦笑い。パン屋で何年も働いていたことがある(といってもパン作れません)だけあって

パンはいつも別腹。  沖縄に住む友人から届いた手紙を読みながらそこに込めてくれたメッセージを

ゆっくりと味わう。「こどものままの七重を大切に」との言葉にうんうんと何度もうなずく。ここ最近

「子供になりたい」と心から思っていた。何もかもが新しくて、楽しくて、泣いたり笑ったり怒ったり

好きなものを純粋に好きだと思えた時代の心に。純粋で無邪気な心で夢中で作りたい。あと2週間弱は

そんな風に暮らしてみよう。夢中になって作るってなんて楽しいのだろう。いまさらのようにそう思う

5/23 羽根を休めるペーパーウエイト

蝶は成長する過程の成り立ちから「変容」を意味するとされています。沢山の蝶を作りペーパーウエイト

にしています。羽根を休めています。そして風が吹くとひらひらと羽根を羽ばたかせて飛び立とうとしま

す。書類を重ね飛ばないようにコレを置くと、ひらひらとするので思わず微笑みを浮かべてしまいます。

個展にて沢山並べます。忙しいお仕事のほんのひととき、羽根を休める気分になれますように・・・。 

5/22 情熱的に生きているだろうか

昨日バイエルでいつものよう語らっていたときの話。最近情熱的に生きている人が周りに増えてきたので

ぬるま湯のように生きている自分がものたりない! とぽろりと本音が私の口から飛び出した。そうなの

です。何かが足りないと思っていたのは「情熱的に生きる事」。それは愛や恋だけに限らない。作品展を

控えた私は「情熱的に作る」ことが欠けているのではないか・・・ふいにそんなことに気がついた。作り

たいと思うイメージは頭の中に沢山浮かんではくるけれど、どうもそれが今ひとつまとまらなくて情熱を

爆発させることができていない。青い鳥は羽ばたくのを羽根を広げて待っている。そんな感じ。 何かが

ストンと落ちる瞬間をじっくりと静かに待つ。深い夜の青が薄い紫に変わる瞬間を静かに待つ。待つのは

苦手なのに・・・。  7月から開催される「おんさ」展に言葉のジャンルで参加することにしました。

このごろ言葉をうまく綴れてなかったので一度ちゃんと形にしたいなと思って「愛のひとしずく」という

文章を作品として綴ってみました。期間中、バイエルにて読んでいただけます。お楽しみに!!    

 

5/13 新月の夜に

明日のBAR夜雨のためのおつまみを仕込んでいます。明日は新月。新しい事を始めたり、願いをかけるのに

いいとされています。新月の夜雨は初めて。 これから何かを始めたい人、願いを叶えていきたい人がいら

したらどうぞ、夜雨で一杯引っ掛けて景気付けしてください。ゆったりのんびりお待ちしています。   

5/6 花冠

久しぶりに個展をします。

6/12−25花冠」展  アトリエ箱庭 大阪市中央区北浜1−2−3-301 06-6203-5877

詳細は EXHIBITION にて。 今回はあまりいろんな事を考えずに「作りたいものを作りたいだけ」

作る事にしました。ある日の夜に見た夢の風景がとても印象的で、それをヘッドドレスにしたくなって

今はコツコツ花と蝶を作っています。私と花と蝶はワンセットのように切り離せないものとなりました

18日にワークショップと25日に小さな宴もあります。予約制なので早めにチェックしてください。

お楽しみに。そして、久しぶりと言えば、今月5/14にはイトヘンでのイベント「BAR夜雨」です。

しばらくお休みをさせてもらってましたが、ようやく再開です。いつものようにゆったりとした夜にな

れば良いなと思います。赤いサラダを作ります。 人見知りの私がバーのマダムを初めて2年が過ぎて

なんと3年目に入ります。人生は何が起こるか全くわからないものです。ほっこりと飲みたくなったら

どうぞ遊びにきてください。 最近は新しい計画がいろいろと生まれたり、今後の活動が広がっていく

予感がして楽しみでなりません。 まずは6月の個展を楽しみたいなと思います。DMを楽しみに。  

 

4/25 伊賀とインドとフラメンコ

素敵な夢をみて目覚めた。 とても懐かしい人と再会して「ああ、やっぱりこの人だ」と思って心地よく

その人の胸に抱かれているという夢。 懐かしさで胸が一杯になる。そしてとても安心な気持ちでいる。

そんな気持ちの良い夢で目覚めた朝は本当に幸せな気分でしばらく温かい布団のなかで反芻してしまう。

幸せな気分を携えたまま、電車で伊賀まで出かけた。急にお誘いがあって以前からいきたいと思っていた

gallery YAMAHONさんへ連れて行ってもらう。そこで感じた気分が、まさに今日の朝に見た夢そのもの。

望月通陽さんの鉄の作品が静かだけど雄弁に並んでいる。その中をゆっくりと歩いていると恐ろしい程

懐かしさでいっぱいになって泣きたくなった。何故かはわからない。おそらく望月さんの作品を見たの

は初めてだしギャラリーにも初めてお邪魔させてもらった。それなのに何がどうしたことか、懐かしさ

で胸がいっぱいになってしまったのだった。望月さんの作品と添えられた言葉に心が反応したのか空間

そのものに何かを感じたのか・・・こういう感覚はそのときに感じた当人にしかわからないし、理由も

ないのだと思う。ただ同じ感触で同じ懐かしさだったのだ。ものすごくよく知っている風景に吹く風。

それはとても不思議で素敵な体験だった。同行して連れて行ってくださった大好きな人たちのおかげ。

その日は伊賀から大阪へ帰ってきて、夕暮れからスペインバルでワインとフラメンコ。 もちろん私は

踊りません。フラメンコライブとワインでほろ酔い。相席した女性二人組と仲良くなり異国の旅の話に

花が咲く。最近インドへいきたいと思っていたら、怒濤のごとくインドの情報が私のもとに届いてくる

これは絶対呼ばれてる・・・インドが私を呼んでるのだろうか?土地が人を呼ぶってよく考えたら何か

すごいな。大地の力は宇宙に放たれて私と解け合うように何かを運んできているのだろうな。すごいな

 

4/17 春のデートのための鞄

最近は自分を取り戻すための毎日を送っていました。言葉がうまくまとまらなくて日記もかけないままに

日々は過ぎてしまってました。 さて。今日完成したオーダーの鞄は、ずばり「デートのための鞄」です

お客様は普段はとてもセンスよくリラックスした服装の方。「普段にも心地よくやわからに持てる鞄で、

スカートでちょっとお出かけするのにもぴったりと合うものをお願いします」ということでした。春には

恋が始まるかもしれないから、デートにも使っていただけるように。 やわらかな牛革でアンティークな

雰囲気を醸し出す鞄になりました。内側はとても綺麗なワインローズの色。持つたびに心がやわらかにな

っていくような本当にしなやかでやさしい鞄です。デートは大好きな人と心地よい時間を過ごすひととき

そういう大切な時間を鞄はいつもそばで一緒に過ごしているのだな・・・。と改めて鞄は人と共にあると

いうことを感じました。一つ一つの鞄をもっともっと大切にお作りしたいなと思います。愛をこめて! 

4/3 6度のお祝い

今年の誕生日も本当に幸せな時間をすごしていました。去年は自分を追い込むように一人になって過ごし

なんだかちょっとストイックな時間でした。 そんなこともあって、今年は自分を甘やかし何度も何度も

お祝いをしようと誕生日の一週間以上前から友人に声をかけてお祝いの食事を沢山しました。毎日がお祝

いでした。そして誕生日の次の日、ふと気がつくと体の調子が少し戻ってきた気がしたのです。「これは

愛だな」あんなにつらくって気分が悪い半年だったのに、一週間の祝いの時を過ごしたことで体の細胞が

元気になった気がしました。本当に単純なことだったのだ。その単純なことが一番大切で、一番気がつけ

ないことなのだろうなと朝陽の中思いました。 沢山の友人の愛に包まれ、自分を甘やかすことで病院の

薬では治らなかった体の不調が本当にすっきりと浄化されたようなのです。大切なことを学んだ一週間。

そして昨日は春のお洒落をしたくなったのでいろんな服屋さんをうろうろしていました。そして気がつい

たことは、どれもこれも同じような服がならんでいて「欲しい」と思える服が一つもなかったことでした

何軒ものぞいたので「同じ服」が並んでいるわけがないのですが、何故かそう感じてしまってピンとくる

ものが一枚もなかったのです。私は何を着たら良いのだろう・・・・と唖然となりながらもう一度改めて

自分がこうありたいというイメージを反芻してみる。仕方がないので作ることにしました。ひさしぶりに

自分のために服を作ります。そんな時間もたまには作ってあげよう。これからの自分のために・・・・。

3/34 something BLUE 

何か青いものを身につけた花嫁は幸せになれる。そんな言い伝えにならい花嫁のため青い花のヘッドドレス

を作っていた。彼女はとても静かに情熱的な女性。いつも正直に生きている。とてもうらやましいなと思う

「七重さんのままで」と落ち込むたびに励ましをもらう。私は彼女に何もできるような事がないのでせめて

得意なことで。と夜な夜な婚礼の衣装を準備する。静かで華やかなもの。きっととてもよく似合うだろう。

先日、誕生日が一週間違いの親友と少し早い二人の誕生日祝いをした。お気に入りのビストロの特別コース

デザートの木いちごソーズのアイスクリームを食べているとき、ぽろりと固いものが。なんと昔歯に詰めた

詰め物がとれたのだった。ごきげんなディナーの終盤にまさかのハプニング。デートじゃなくてよかった、

と笑い話になったけど、青い花のヘッドドレスとはえらい違い・・・・・皮膚科に歯医者に・・・私の体は

今ちょっとした大掃除をしているようだ。次なる恋人はきっとピカピカの私を手に入れられるだろう(笑)

3/18 新しい時間(↑阪急百貨店にひとときサロンを作りました)

梅田阪急百貨店での催事が終わりました。持ち込んだ什器もようやく全てが届き、ほっとしているところです

見に来てくださったみなさま、鞄を購入してくださったみなさま本当にありがとうございました。 慣れない

百貨店での一週間は少し大変でしたが販売のこと、接客のこと、商売のことなどいろいろと勉強させてもらい

ました。そして改めて「自分はどこにいたいのか、何がしたいのか」ということも多々考えさせられました。

しばし休息をとりながら心を鎮めて思い浮かぶことに心を止めてみようと思います。今はなるべく「考えたり

答えを出そうとすること」をやめて静かに流れに身をまかせていようと思います。さてさて。少しお知らせ。

3月の始めに、鞄の取扱店での販売を終わらせてもらいました。 今後はオーダーメイドの鞄と作品展を中心

にお仕事を続けていくつもりです。サロンでもオーダーメイド以外で、鞄を購入していただく事ができます。

新しい鞄を見たくなったら、のんびりとサロンにいらしてくださいね。少しだけペースダウンして活動を続け

ます。実はここ半年くらいずっと心と体のバランスがおかしくって・・・。そろそろ限界に到達しそうだった

のです。うーん、もしかしたら限界だったのかもしれません。体が今ちょっとおかしいのです。なので、少し

正直な気持ちで自分に従って歩いてみようと思っています。とはいえ、作る事、生み出すことは本当に楽しく

私にとっては大切な作業なので、もっともっと自分の気持ちに素直に作りたいということなのかもしれません

6月に北浜の箱庭さんで作品展をすることになっています。きっとそのときの作品は自由で美しいものになる

だろうと思います。どうぞお楽しみに。4月からはその個展にむけての作品を作り始めます。ああ、楽しみ。

3/8 花の咲くところへ

いよいよ阪急百貨店のイベントまで二日となり、やらなくてはいけない事はちゃんと順調に進んでいるのに

今日は一睡もできず、ふらふらと夜なのか朝なのかわからない時間に鞄でできた花たちのところへとやって

きてしまう。ちっちゃいな〜私・・・とそんなときよく思う。わくわくとゾクゾク、そんな感じ。でも充実

した時間を過ごしています。言葉など綴れないくらいに・・・。この何週間か作り続けてひたすらに縫って

完成した鞄に一人にんまりとして、そしてまた新しいものを生み出して、とそんな日々を送っていました。

それは座禅のような時間でした。 集中というよりも、何も考える事なく真っ白な状態で生きていたような

不思議な数週間。とても良い時間でした。これを毎日ずっと続けるというのは、ものすごいパワーのいる事

で、私にはとてもできないと思うので修行をする人はやはりすごいなと思ってしまう。 さてと、作るだけ

作ったのであとは会場でアーティスト気取りで来てくださる方を笑ってお迎えしようと思います。 梅田に

いく事があったら、是非、阪急百貨店の11階催し会場に遊びにきてくださいね。10日〜16日まで終日

会場にいます。またもや移動サロンです。ごっぞり部屋ごと(ではないけど)阪急百貨店に持っていきます

不慣れな百貨店勤務にだいぶ不安げな笑いを浮かべているかもしれませんが、気軽に声をかけてくださいね

 

2/12 二輪のバラ

ときどき何が欲しいのかわからなくなることがある。「作り続けることができたらそれで幸せ」そんなことを

書いたり言ったりするけれど、それはすべてがとてもいい状態の時の話で、作り続けるためには必要なものが

沢山ある。物質的なもの、経済的なもの。そして、勇気、根気、健康。今の私には不足しているものばかりで

自分を鼓舞するように日記には楽しいことを綴っていました。でもなんか嘘っぽくかんじて、少しだけ赤裸裸

な日があってもいいかな、なんて思って書いてます。 半年ほど前に振られた人のことが今になってようやく

「とても悲しい」のだと思えるようになり、あまりに強烈な出会いと時間だったので自分の中で全く消化でき

ていなかったことに気がつき驚いてしまいました。そんな好きなん?と思わず自分に問いかけてしまいました

好きなのかどうかすらよくわからなくなっているのに、なんで悲しいのだろう?感情というのは不思議です。

そして足りないものの一つが「恋情」なのだということにも気がついて・・・恋をするにはエネルギーがいる

けれど、恋をしなくてはエネルギーは生まれない。鞄作ってばっかりでは恋も生まれない・・・・。外にでな

くては・・・・そんなことを考えながら、少し萎れてきたバラの茎を切ってあげようとしたら、二輪のバラの

茎は下の方で一本になっている。二輪は寄り添うように咲いている。一本ずつに切ってあげたら水分をしっか

りと自分の花に吸い上げることができるだろう。 でも、なんだか二つがあまりにも仲良く咲いているようで

切れなかった。もし一本の枝から二つの花がついていることで栄養や水分が足りなくなっても、二つは一緒に

ゆっくり萎れて枯れていくだろう。もしかしたら一輪だけすごく元気になるかもしれないけれど。でもそれく

らいどうってことない。この方がなんだか幸せな気がした。花の気持ちお構いなし。二つに分かれるぎりぎり

カットして、新しい水にいれてあげた。不条理もどうにも今の私には愛しくなる。ちょっとセンチメンタル

すぎる。恋する女は恐ろしい。 ん? 恋していることになるのか? 早いところ新しい出航をしなくては!

 

2/10 愛の薬

2/24から3/7までソーイングギャラリーにてOBスタッフが開催する「原点ーgenten」に参加します

その作品がようやくできてきました。あとは少しやりたいことがあるので、時間をかけて準備しています。

モノ作りの原点に返り、そこにある意味を見つめ直してそれぞれが作品を作って展示します。きっと何か

感じることが沢山あると思うので私も楽しみです。お時間あったら遊びにきてください。(28日はOB

スタッフがそろう予定です。もちろん私ものんびりですが在廊します) そして、3/10から16まで

阪急百貨店で開催される「あしたの関西モノヅクリ展」にも参加します。11階の会場を18組の作家の

素敵な作品で埋め尽くします。 (営業時間 10時〜21時/日、月(10時〜20時/最終日18時

まで)私は布の鞄や小物を中心にできる限り沢山作ってお待ちしています。百貨店といういつもとは少し

違う場所での展示販売。その時になるまでどうなるかわかりませんが、楽しい時間にしようと思います 

 

2/3  「SA」という名の鞄

「赤の鞄を」というご注文をいただき作ることになったのがこの鞄。「SA」というのはSARASAからとったもの

サンスクリット語でSAは「中に含んでいる」という意味がありRASAには「本質、心髄」という意味がある。更紗

という言葉には「本質を含んでいる美的境地」をさす意味があるそうだ。それを知って、この赤い鞄には更紗を

使いたくて内側には赤い更紗を合わせた。この鞄をオーダーされたお客様はいつもとても真摯に人生と向き合っ

ている印象があって、ああ、ぴったりだと思った。 そして、以前にお作りした大きな墨色の遊牧民の鞄の中に

すっぽりと収まるようになっている。「一個目の鞄もずっと毎日使いたいので、それを持っていても使える鞄」

というのがオーダーの時のポイントでもあった。だから「SA」という言葉には墨色の鞄の中に含まれる赤い鞄

ということも込められている。こんな風に鞄を作っている。ひとつの鞄とそこにある一人のお客様の時間とが

ゆっくりと長く続いていくと嬉しいなと思う。そういうオーダー鞄を作り続けていたいと思う今日この頃です

 

1/26  アプリコットロマン (↑写真はクリックすると鞄になります)

今そばに或る花は「アプリコットロマン」という名前の新しい種類のバラ。シャクヤクみたいに大輪の花で

うっすら色っぽいピンク色をしていて、今の気分にしっくりと寄り添い心をやわらかい気持ちにしてくれて

います。2月にSEWING GALLERYにて元スタッフが集まって作品展をします。 私も参加するので、その作品

についていろいろと考えています。そしてふと、最近どうして調子が出ないのかがわかった気がしました。

もの作りの原点を考える作品展なのですが、私はずっと生きている中から沸き起こる感情を形にしてきたの

です。それは本当に生生しくて自分でも嫌になるほど正直でした。 ここのところ静かでやわらかなものを

作り続けていて、それは心が落ちついているのかと思いきや、そうではなかったのです。色を失っていたの

でした。私にとっては別に悪いことではなく、新しい色を見つけるための一つの過程なのですが、やっぱり

自分らしさを少し失っていた気がします。そして2月の作品展では「七色」の作品を作ることにしました。

私の中にある七色なので、もしかしたら赤ばかりでグラデーションになるのかもしれません(笑) それで

良いのだと思います。そしてもう一つ。正直に言うと「恋による激しく狂おしい感情」も忘れていました。

これは良くない。絶対よくない。気がつかないフリをしていたので、気がついてしまったからには恋をしよ

うと一気にシフトチェンジ。恋をしようと思った時点で、もう恋はすぐそばにあるような気がしています。

言葉にできないような、感情が揺さぶられる体験をいつも沢山していたいなと思います。それが自分の色を

見つける大切な道になっているような気がします。さて、どんな七色になるのやら。乞うご期待です。  

1/14 赤と紫

日記をしっかりと綴っていこうと思っていたはずが、前の日記から10日も経ってしまっていてびっくり。

ここ最近作っていた鞄は、赤の鞄と、紫のドレープの付いた鞄、黒革で内側は驚きの朱色になっている鞄

と、発色の良い色ばかりを使っていました。色はいつも作っている私にもパワーをくれる。紅色でもなく

緋色でもエンジでもない「赤」は自分の原始的な民族色のような気がする。静かに眠る情熱のような色。

「高貴な紫色」は誇りを思い出させてくれる。手痛い失恋のあとに残る心の傷がまだひりひりとする中

それでもまだはっきりと残っている「愛の誇り」の色。とても好きな色。 熟れた果実のような朱色は

「弾けるような」ポジティブさをくれる。このところ何かにつけて弾力がない。作ることはそんな風に

連動している。 そして明日からはパステルカラーのピンクや水色のオーガンジーで鞄を作る。甘い恋を

したくなるような、そんな鞄ができてしまいそうだ・・・。花の咲きこぼれるあたたかな春へ誘われる。

夏になる少し前の太陽の色をしたストライプの布で、「海に持って行くための鞄」も作っている。夏と海

が大好きなお客様のための鞄です。太陽が一番愛を込めているかのような時間の光の色。午後三時の色。

黄色なのだけど、一言では言えない「太陽の色」。この色も忘れてかけた熱や温度を私に教えてくれる。

今はお店にお届けする鞄と、お客様からのオーダーの鞄を順番にそして時に平行して作っている。それは

けっこう集中力やら体力が大変な作業なのだけれど、一つ出来上がると本当に静かな安堵と充実の気持ち

を持つことができる。一つ一つの鞄と向き合い会話をするように色を足したり、刺繍を加えたり・・・・

作る時間を最大限に楽しんでいる。今年に入ってからは毎日がそんな風に過ぎている。作って、食べて、

作って、眠る。早起きはなかなかできない。お風呂にはゆったりと入り、仕事を忘れてただぼんやりする

そしてパタっと眠る。気がついたら次の日になっている。大地にしっかりと足がついた感じでそれもいい

2010 1/4  愛の花開く音を合図に 幕は上がり物語は始まった

あけましておめでとうございます。新しい年の始まりは何度経験してもいつもドキドキとしてしまう。

新しく出会った言葉は「困難を乗り越えて歓喜に至れ」。今日からまた大きな変化の渦の中へと突入。

「ただひたすらに」、それを心に言い聞かせる。考えることよりも打ち込むことを。今年はただ前に

進んでいけるように、ただひたすらに・・・。1/24から京都のOvalさんで新作をまとめてお届け

することになりました。春の鞄は咲き乱れる愛の花。今はその作品の準備をしています。 どこまでも

どこまでも深く見とれてしまう様な魅惑的な作品をお届けしたいと思っています。そんな気分なのです

 

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